「無力」

2011-03-13 04:03:05 | 「パラダイムシフト」
            「無力」


 東日本大震災で亡くなられた方々を心より哀悼いたします。そし

て、被災された方々を心よりお見舞い申し上げます。ご家族や友人、

好きな人、心の支えであった人を亡くされた方々の遣り切れない想

いに深くご同情申し上げます。大切な人を一瞬の中に失くされた方

々の悔しさをお察しいたします。頑張ってください、とは言いません、

頑張れるわけがないはずですから。どうか傷心が癒えるまで愛しい

人を偲んで下さい。飽きるまでかけがえのない人の思い出に浸って

下さい。そうする他に再び立ち直ることなど出来ないでしょうから。そ

れでも、わたし達は決してあなた達を忘れたりはしませんから。

 私は、 「パソコンを持って街を棄てろ!」という話を作っていて、

どういう経緯だったのか今は忘れましたが、地名こそ明記しません

でしたが、一極集中する都市型社会を改めて、自然循環型の社会

を創ろうと思った時に選んだ土地は東北地方でした。去年の今頃だ

ったと思います。実は、私は東北地方に行ったことがありません。

ですから、パソコンの検索だけが頼りでしたが、その前の年の秋頃

から東北地方では頻繁に小さな地震が起っていたことを思い出しま

す。私はプロットを考えている時に、不謹慎ではありますがその地

震を使えないだろうかと考えました。それは、何れ大きな地震が起

るのではないだろうかと思ったからです。あわよくば、タイミングよく

大地震が起ればブログが取り上げられるかもしれないという邪(よ

こしま)な考えがなかった、と言えば嘘になります。文章を書いた

後、毎晩、パソコンの地震情報をクリックしていたことを思い出しま

す。しかし、徐々に地震が起る回数も減少して、私の予感は見事

に外れてしまい、姑息な功名心を求めたことを恥じました。しかし、

まさか一年後にこんな大きな地震が起るとは夢にも思っていませ

んでした。それにしても自然の猛威の前では何と人間は無力なん

だと改めて痛感しました。為す術もなく流されて行く棲家をただ眺

めるしかなかった人々の無念さは如何ばかりかと按ぜずには居ら

れません。

 これからは、東北地方の人々を応援するためにも「パソ街!」を

続けていこうと思っています。何故なら、我々の文明が今こそ自然

とどう付き合っていくべきかを真剣に考えなければならない時が来

ていると思うからです。

 どうか、被災された地方の方々は焦らずに立ち上がって下さい。

立ち上がることができたら、ゆっくり急げばいいのです。みなさん

が再び楽しい暮らしを取り戻せるまで、無力でありますが、私は陰

ながらみなさんを応援して止みません。

 被災された方々の悔しさが少しでも癒されることを、陰ながら祈

っています。


                                 (おわり)

「あほリズム」(124)~

2011-03-07 10:29:11 | アフォリズム(箴言)ではありません
           「あほリズム」



             (124)


 お金のことや仕事のことや健康のことや、将来の不安は尽きない

と思いますが、何か、先の心配ばかりしてものすごい損してると思

いませんか?それよりか、もうちょっと今生きてることを楽しんだ方

が得やと思いませんか?


              



              (125)


 霊能者たちは人には見えない背後霊や呪縛霊や様々な悪霊につい

て騙るが、何だかんだ言って、もっとも霊に取り憑かれているのは

結局、あなた達自身じゃないんですか?だって、霊が視えるって、

霊に取り憑かれた証拠じゃないですか。


               


               (126)



 霊能者たちは人には見えない背後霊や呪縛霊や様々な悪霊につい

て騙るが、それじゃ何ですか、この世界には悪霊しか現れないんで

すか?

「ええ、善霊(ぜんれい)はないです」


                       (つづく)
  

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「境界性パーソナリティー障害(BPD)」

2011-03-04 04:15:24 | 「パラダイムシフト」
      「境界性パーソナリティー障害(BPD)」


 今日(3月3日)の、NHKの「クローズアップ現代」で「境界性

パーソナリティー障害(Borderline Personality Disorder)」、所

謂「ボーダー」と一般的に呼ばれる人格障害で苦しむ人が増えてい

ると放送されていました。詳しく調べると人格障害も様々で、症例

によって呼び方は異なるようですが、私の個人的な見解を述べると、

要するに「相手によって人格や言動または感情が豹変する」「自ら

の言動の責任を問われると自分を正当化して逃げようとする」とい

ったように人格の自己同一性(本来のアイデンティティー)が破綻し、

他者から見ると多重人格者のように映るのだと思います。ただ、こ

の症例に陥るのは圧倒的に社会的立場の弱い若い女性に多いらしい。

しかも、本人もそのことを充分自覚していて苦しんでいるというこ

とです。専門家は幼児期の成長過程に何らかの原因がある場合が多

いと指摘しています。この症例の増加は日本だけのことではなく、

欧米では随分以前から指摘され治療法も確立されているようです。

 さて、複雑な現代社会の中で自分を活かそうとすれば、どうして

も自分自身を押し殺して、立場のある人の意見に従わざるを得ない

時もあります。わかり易い例でいえば、芸能人を目指してる人が、

自分では決してやりたくないと思っていても、チャンスを得る為に

「仕方なく」引き受ける仕事だって少なくないと思います。主義に

合わないことを言わされたり、本当の事を隠さなければならなかっ

たりもするでしょう。そういった自分の思いと社会の要請とのディ

レンマの間で、共同体に適合しようとして自分の感情を封じている

と、遂には自己を棄てて操り人形のようにその時その人に適った、

その場限りの言動を用いることに責任を感じなくなり、さすがに人

に覚られると無視するか、或は豹変せざるを得なくなるのでしょう。

芸能人の多くが人気(他者の眼)を気にし過ぎてパニック障害に掛か

ることも頷けます。

 わたしは前の章(十一)でも記しましたが、自分自身を失ってま

でして社会に適合したとしても果たして何を得るのでしょうか。こ

れは随分前に記したのですが、フランスのジョルジュ・ルオーとい

う画家は「人に教えられて成功するくらいなら、自分の考えで失敗

した方がましだ」みたいなことを嘗て語ったと、確か小林秀雄の著

書の中にありましたが、ルオーはもちろん画家だったので絵画のア

イデンティティーに拘って語ったのでしょうから一般にはならない

ですが、それでも、自分の人生を他人に求めて、操り人形のように

生きて果たして自分に何が残るでしょうか?すでに閉塞的な社会は

自由な言動が諌められ、リゴリズム(厳格主義)や秘密主義が蔓延り

増々硬直化し、我々は型に嵌まった生き方を強いられている。社会

は瑣末な末枝末葉に拘って寛(くつろ)かさを失ってしまった。我々

が人格破綻する前に、すでに共同体としての体格が破綻してしまっ

た社会を見限って、「他人に媚び諂(へつら)って生きるくらいなら、

自分の考えで生きる方がましだ」と自己本位の生き方を取り戻して

みてはどうだろうか。

 尚、「BPD」について知りたい方は、専門家の説明よりも遥か

に解かり易い、具体的にボーダーの彼女に振り回された辛い体験を

残された以下のサイトを是非ご覧になって下さい。

「彼女が重度の境界性人格障害だった」
( http://anond.hatelabo.jp/20100820021613)



                                 (おわり)

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