「あほリズム」 (213)

2012-04-08 05:11:27 | アフォリズム(箴言)ではありません
 



              「あほリズム」



                 (213)


  こんなことを言えば顰蹙を買うとは思うが、

  SNSって自慰的だよね。

  「お前のブログだってそうじゃねえか!」

  ウッ!・・・、そうでした。





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「偽りのネット社会」

2012-04-07 05:45:34 | 従って、本来の「ブログ」


             「偽りのネット社会」



 拙い作文をブログに書ていて、というのは、これからは電子書籍の

時代だと思ったからで、ところが、どうもしっくりこない。自分で小

説を書いているくせに、人の作品は読む気がしない。もちろん、まっ

たく読まなかったわけではなかったが、夢中になって読みたくなる小

説や文章に出会わなかった。これは何も、作者の所為ではなくて、こ

の電子媒体に原因があるのではないだろうかと思い始めている。つま

り、インターネットは情報を遣り取りするのには優れていても、だか

ら「今何処で何が」を伝えるには適していても、人の生き方や思想を

語るには相応しくないのではないか。私は、誰もが気儘に書ける落

書き帳に「近代文明の終焉」や「存在とは何か」を長々と載せてしま

った勘違いに気付いた。電子媒体の記事は常に更新しないと埋もれて

しまう。しかし、人の生き方や思想やはそんな簡単に更新することな

ど出来ないのだ。更に、媒体として安易であるが故に書物のように残

らない。本と電子書籍との扱いの違いを指摘する記事を読んだが、恐

らく、そんなことには何れ慣れてしまうだろうが、読み終えた本のよ

うにものとして残らないことが、人の生き方や思想に対する自分の思

索の拡がりを生まない。再び思い起こす便(よすが)がないので読み終

わると同時に思索も終わる。つまり、我々の想いとは、実は「もの」

に根付くものなのではないだろうか。

 かつて私は、青空文庫で北条民雄の『いのちの初夜』を読んだ。実

は、それまでその作家を知らなかった。彼は、作家として自らの病と

向き合い、その絶望的ないのちを澄み切った眼で見て綴り、その絶望

感が伝わってきて涙を流さずには読めなかった。そして、サイトを閉

じると最早私の手元にはその感動を振り返る「もの」は何も残されて

いない。しかし、本として残されいれば、恐らく、その本を目にする

度に彼の想いを振り返る機会を得たのではないか。本は読後に追想

や思索を生むが、ネットは残らないが故にその契機を生まない。数

分後には猫か犬の動画を見て微笑んでいるか、裸のお姉ちゃんを見て

興奮している。しばらくすれば心揺すぶられたことさえ忘れ去られる。そ

ういう媒体に四六時中接していて、我々は信念だとか意志だとか自分自

身に関わる大切なアイデンティティーを失わずに居れるだろうか。情報

化社会ではその場限りの言葉が交わされ、政治家は、国民に約束した

ことを簡単に反古にし、糾されたら悪びれることなく削除して遁る。誰も

問題から逃れることばかり願って真摯に向き合おうとはしない。政治家

だけならず社会全体が先のことばかり追い求めて今を蔑にしていないだ

ろうか。言葉だけの「ポジティブ」に励まされて自らを省みることなく明るく

振舞う。ただ逃げてるだけじゃないのか。避けること、拘らないこと、そし

て忘れること、不都合な事態も更新すればすぐに埋もれてしまうのだから。

そして、会ったこともない「ともだち」のどうでもいい話に、「いいね」「いいね」

をクリックして繋がりを求め、しかし、果たしてその中のどれだけの他人が

本当の「ともだち」と呼べるのだろうか。そこから「絆」が生まれるのだろうか。

そんなものは誰も求めていないって。そうだ、きっと俺が間違っていたんだ。

つまり、インターネットとは、自分自身を忘れて偽りの社会と繋がるための

「自慰」装置だったのだ。だから、ここから「新しい何か」が生まれてくるとは

到底思えない。私は、語る場所を間違っていた。


  * 北条民雄 「いのちの初夜」(青空文庫より)



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 「小説、削除しました」

2012-04-06 05:24:32 | 従って、本来の「ブログ」



              「小説、削除しました」



  私事ですが、このたび原稿が仕上がりまして、投稿のため

  小説を削除いたしました。未発表作に限る、とのことですので。

  落選したらまた載せます。

                            ケケロ脱走兵

 

「枯枝を残して新芽を摘む」

2012-04-05 03:01:13 | 「パラダイムシフト」



           「枯枝を残して新芽を摘む」



        朝日新聞デジタル 2012年4月2日21時17分

 国家公務員新規採用56%減 政権方針 09年度比

 野田政権は、2013年4月1日付で新規採用する国家公務員数を
09年9月の政権交代前よりも56%削減する方針を固めた。消費増
税への理解を得るための行政改革の一環で、09年度の新規採用85
11人に対し、13年度は約3700人となる。3日に閣議決定する。

 民主党政権は11年度に09年度比で37%減、12年度は同26
%減の採用抑制を実施したが、行革担当の岡田克也副総理は13年度
について「過去の削減を大幅に上回る削減」を指示した。これに対し、
各省庁は職員の年齢構成のゆがみを生むなどと主張したが、岡田氏は
「改革を先送りすることになる」として譲らず、最終的に56%減で
決着した。


           *       *      *


 そもそも、改革と言えば古いものを新しいものに改めることを言

うのではなかったか。既得権益にしがみつくアンシャン・レジーム

を残したまま、新規採用者を削減することしか出来ないところに、

今の民主党の改革に怯懦な姿勢が窺える。やっていることはま

るで、枯枝を残して新芽を摘んでいるのと同じではないか。どこが

行政改革だ!本末転倒もいいところだ。怯懦な輩は軽々に改革を

口にするな!


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「増税の前に日本がやるべきこと =リチャード・カッツ氏」

2012-04-03 12:26:14 | 「パラダイムシフト」
              


            「増税の前に日本がやるべきこと」



 民主党が政権を取った時、国交大臣になった前原氏は確か「事業の

継続性は維持します」みたいなことを会見で語った。政治を変えてくれ

ると期待していた私はそれを聴いて「えっ!」と思った。始めからそんな

ことを表明してしまえば既成制度にしがみつく既得権者を喜ばせるだけ

だと思ったからだ。中国の歴史などを見れば、新しい国を興した王は前

の王に仕えた者を一人残らず処刑して、残されたものを悉く焼き払って

消滅させた。そうしなけば反抗勢力となって再び甦ってくるからだ。ま、

そこまでしないまでも、全て見直すくらいのことは言ってくれるものと思っ

ていた。民主党の躓きはその端緒から始まっていたと思えてならない。

実際、彼らは「事業仕分け」のパフォーマンスで無駄の削減をアピール

したが枝葉末節ばかりの見直しに終始して、本丸の官僚「蛸壺」組織

の縦割り行政を根底から変えるまでには到らなかった。本当はそれが

民主党政権の肝だった筈なのに。その後、橋下大阪市長が出てきて

思い切った見直しが支持されていることも何となく頷ける。

 以下は、ジャパン・ウォッチャーのエコノミストの意見ですが、第三者か

ら視た、日本では余り取り上げられないことを指摘されているので載せ

ました。今こそ、われわれは修正ではなく「創造的破壊」こそが求められ

ているのではないだろうか。それにしても、増税の前に色んなことが手付

かずのまま山積されていた筈だったんだけど、何で民主党はスルーしち

ゃったんだろうか。



Reuters JP


              「増税の前に日本がやるべきこと
             =リチャード・カッツ氏」

                   2012年 04月 2日 17:31 JST

 最終的に日本は増税しなければならない。だが、それは消費税に
おいてではなく、かつその前にやるべきことがある」と米国でジャパン
ウォッチャーとして知られるリチャード・カッツ氏(オリエンタル・エコノ
ミスト・アラート代表)は説く。

全3項目の提言は以下の通り。

<国民番号制度の導入、農地優遇税制の廃止>

消費税の増税は時期的に間違っている。日本経済の回復力はいまだ
脆弱だ。今、大きな増税をすれば、(3%から5%への消費税率引き上
げなどを実施したことで)深刻な不況を招いた1997年と同じ過ちを繰
り返すことになるだろう。

野田佳彦首相は、日本が次のギリシャとならないよう早急に増税しなく
てはならないと主張しているが、それは間違いだ。危機にひんしている
全ての国は、財政赤字だけでなく、慢性的な経常収支の赤字や巨額の
累積対外債務を抱えており、資本逃避が起きやすくなっている。経常収
支が黒字であるドイツやベルギー、オーストリアなどの欧州諸国は、危
機に陥っている国々と同じくらい大きな借金を抱えているが、危機には
至っていない。

日本は2011年、主に東日本大震災やタイの洪水の長引く影響で貿易
赤字に転落したが、それでも海外に保有する資産から得る収益のおか
げで巨額の経常黒字を維持した。日本はおそらく2020年までに慢性的
な貿易赤字国になる可能性が高いが、慢性的な経常赤字国になるまで
には少なくとも10年の時間的猶予があるだろう。仮に慢性的な経常赤字
国になったとしても、資本逃避リスクが高まった際には、海外に積み上げ
た資産が緩衝材の役割を果たすと考えられる。

もちろん、日本は最終的に増税しなくてはならない。だが、それは消費税
においてではない。なぜなら、日本の大きな問題の一つとして、家計所得
が伸びず、個人消費が下降している点が挙げられるからだ。

もっと良い方法がある。第一に、他の先進国のように日本も国民番号制
度を導入することだ。国民一人ひとりにIDがあれば、所得の過少申告に
よる脱税などを減らすことができる。それだけで消費税率を数%引き上げ
るのと同等の増収をもたらすとの試算もある。

第二に、都市部にある実際には「農地」としてほとんど使われていない土
地への税制優遇措置をやめることだ。東京都、大阪府、名古屋市周辺の
大都市圏内の非森林地に占める「農地」の割合は、1990年の約34%か
ら2002年の約30%にわずかに減少したにすぎない。一方で、住宅や店
舗、オフィスなどに使用される土地の割合は同期間中ほとんど増えていな
い。

不当な税制優遇措置をやめることによる最大の恩恵は、副次的な効果に
よってもたらされるだろう。税制改革は土地使用に関する法律の変更を伴
うので、兼業農家が「農地」以外への転用を望む人や法人に土地を売却し
やすくなる。オフィスや住宅、工場、店舗用に土地が安く豊富に供給される
ようになるだろう。結果として、GDPや税収の増加につながっていくはずだ。

一方で、不動産売却時の譲渡所得税は下げて、その一方で単に土地を遊
ばせている場合は税率を上げるべきだ。このようにすれば、土地の開発を
促すインセンティブとなるだろう。

また、増税は経済回復の状態を見極めて行うべきだ。

<競争政策の強化で生産性向上を>

改めて指摘するまでもないが、日本が抱えるほぼすべての問題は、実質経
済成長率がもっと高ければ容易に取り組めるようになる。

成長なくして解決できる問題はほとんどない。労働力が減少した場合、成長
するためには労働生産性の向上、すなわち労働者1人当たりのGDPを向上
させなければならない。

実際、大半の業種で、日本は世界基準から遅れをとっている。製造業でさえ
も、日本の生産性は米国の3分の2にとどまっている。日本が勝っていると
言えるのは、自動車などの産業に限られる。日本が劣っている業種の生産
性を、20年かけて世界基準にまで高めるだけで、実質経済成長率が1─2
%足されることになるだろう。

ポイントはさらなる競争だ。もっと競争がなければ、競争力はなくなってしまう。
しかし非常に多くの業種で、弱小企業を守る規制や非公式な(しばしば違法
な)なれ合いの協定が競争を抑制している。

この対策の一つとして、独占禁止法の強化が挙げられる。また、輸入を増や
し、海外からの直接投資をもっと呼び込むことで、海外勢と競争していくのも
一つの手だ。日本の車が米国に進出したことで、ビッグスリーが改善を迫ら
れたように、海外勢との競争が日本企業の体質に変化をもたらすだろう。

ソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)のテレビ事業の損失が年々膨らんで
いき、それでも企業方針を変えなかったのはショックだった。米アップル(AAP
L.O: 株価, 企業情報, レポート)や韓国サムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情
報, レポート)の攻勢は、最終的には日本の消費者と電機業界にとってプラス
になるはずだ。

最後に、敗者3人が集まれば勝者になるという理論の下、斜陽産業の再編を
進めるべきだ。

<創造的破壊を容易にする労働市場改革>

生産性の向上と経済成長にとって鍵となるのは「創造的破壊」だ。ただ人員削
減や企業の清算といった破壊が行き過ぎると人々がそれに耐えきれなくなるが、
その一方で、破壊がなければ創造も期待できない。

日本が抱える問題は、雇用そのものがセーフティーネットになっているという点
だ。労働者が別の新たな仕事へと移れるような、政府主導のセーフティーネット
はほとんどない。経済が上向き、人口が増加していた時代に成長を支えてきた
終身雇用や年功序列といった制度は、今の人口減少の時代においては有害な
ものになってしまった。

しかし、労働市場に柔軟性を持たせることが、非正規労働者に見られるような
賃金カットの理由になってはいけない。労働者の賃金が下がり続けているのに、
企業は自社製品を販売していけるだろうか。隣同士で同じ仕事をしているのに、
非正規労働者だという理由で時給が安いということはあってはならない。

また、「失業=非在職期間」という構図を打ち崩し、年金制度を雇用主と切り離
して適用するべきである。スウェーデンやデンマークと同じように、労働者が別
の仕事や職場に移っていけるような職業訓練に予算を割く必要がある。企業に
も栄枯盛衰があっていいし、「自然淘汰(とうた)」によって経済が活性化していく
という仕組みが必要だ。

政府は、特定の企業の特定の仕事を保護するのではなく、別の仕事や企業に移
ろうとする労働者個人を守らねばならない。これによって日本は、成長を促進させ
る「創造的破壊」を政治的・経済的に安定して実施できる国家となり得るのである。

(4月2日 ロイター)

(タグ:日本再生への提言 Growth1 Fiscalpolicy1)




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