大林宣彦監督の映画、青春デンデケデケデケの舞台になった香川県観音寺市にやってきた。
7~8年前、偶然に、正しい青春映画の王道を行くこの映画をTVの深夜放送で観て以来、すっかり大好きになってしまった。
原作は、1990年に河出書房の文藝賞を受賞し、さらに翌年の直木賞も受賞したという芦原すなおによる同名小説。
『原稿用紙400枚以内』という文藝賞への応募条件に合わせるために、著者は、いったんできあがっていたこの小説を、およそ半分にまで圧縮したそうだ。
後に、1995年になって、受賞作の元になった圧縮前のオリジナル版小説が私家版 青春デンデケデケデケとして発行され、さらに文庫化された時の新聞広告に飛びついて、ワタクシは購入した。
つまり、この小説には、原稿用紙400枚の物と800枚の物が存在し、後で出た800枚の方が『私家版』として出版されている。
最初に深夜放送で観た時は、大林作品だからという意識は全く無く、ましてや、原作小説が直木賞を受賞しているなどとは、つゆ知らぬ事だった。
特に小説の場合、○○賞受賞作品などという権威付けがなされてしまうと、ヒネクレ者のワタクシが書店で手に取る可能性はほとんどない。
その点において、映画を先に知ったという事は本当にラッキーだった。
時代は1960年代半ばというから、ワタクシは、カワイイ小学生低学年の頃。
観音寺市の高校入学を間近に控えた「ちっくん」が、ラジオから流れてきたベンチャーズのパイプラインに打たれ、高校入学後、バンドを組んで、やがて文化祭のステージに立つという物語。
バンドのメンバー探しから始まって、楽器を買うためにアルバイトに精出して、、、、、、、、
ギター少年なら誰もが通る経験を柱にして、イナカの高校生活の出来事がテンポ良く生き生きと描かれている。
主役の「ちっくん」には、大林作品に何度も登場している林泰文、高校生ながらすでに株をやっているという、ベース担当で寺の住職の息子「合田富士夫」には大森嘉之、リードギター担当の「白井清一」には、映画出演3作目でまだ初々しい浅野忠信、ドラムス担当の岡下巧には永掘剛敏(この人の画像が見つからない)、他のキャスティング。
この作品のワンシーンに、ちっくんが生まれて初めて女の子と2人きりで海水浴に行くシーンがある。
3年生の夏休み、同級生の唐本幸代(とうもとゆきよ)が、ちっくんの家にいきなり訪ねてきて、
「海水浴しにきたん。あんたを誘いにきたんじゃ。」
と誘われて泳ぎに行った海、それが、この有明海岸だ。
海水浴場の看板のある脱衣所あるいはシャワールームらしき建物は真新しいので、当然の事ながら当時とは景色がちがっていたのだろうが、一見して遠浅の見渡す限りの広い広い砂浜。
この時、唐本幸代は、ちっくんの分まで弁当を持参していた。
結局、ベースの合田富士夫が、「ちっくんを誘って海へ行け」と、唐本幸代をそそのかしたのだが。
この海水浴場と同じく、県立琴弾公園内に銭型という文化遺産がある。
砂浜の一部を巨大な小判の形に盛り上げて作った、砂絵なのだという。
小説の中でも触れられているが、どうしてこんな物が出来たのかについてははっきりとは書かれていなかった。
が、一方通行の狭い道を上がった近くの山の上に、この銭型を見下ろせる展望台があって、そこに建てられていた案内板に、その由来が記されていた。
展望台から見た銭型。
そう言われて見ると小判の形に見えるが。
近寄って見た銭型。サイズは122m×90mだという。6年前の夏、ちっくん達がバンドの練習のために合宿した祖谷(いや)渓谷付近までクルマで出かけたのだが、渓谷まではたどり着けなかった。
7~8年前、偶然に、正しい青春映画の王道を行くこの映画をTVの深夜放送で観て以来、すっかり大好きになってしまった。
原作は、1990年に河出書房の文藝賞を受賞し、さらに翌年の直木賞も受賞したという芦原すなおによる同名小説。
『原稿用紙400枚以内』という文藝賞への応募条件に合わせるために、著者は、いったんできあがっていたこの小説を、およそ半分にまで圧縮したそうだ。
後に、1995年になって、受賞作の元になった圧縮前のオリジナル版小説が私家版 青春デンデケデケデケとして発行され、さらに文庫化された時の新聞広告に飛びついて、ワタクシは購入した。
つまり、この小説には、原稿用紙400枚の物と800枚の物が存在し、後で出た800枚の方が『私家版』として出版されている。
最初に深夜放送で観た時は、大林作品だからという意識は全く無く、ましてや、原作小説が直木賞を受賞しているなどとは、つゆ知らぬ事だった。
特に小説の場合、○○賞受賞作品などという権威付けがなされてしまうと、ヒネクレ者のワタクシが書店で手に取る可能性はほとんどない。
その点において、映画を先に知ったという事は本当にラッキーだった。
時代は1960年代半ばというから、ワタクシは、カワイイ小学生低学年の頃。
観音寺市の高校入学を間近に控えた「ちっくん」が、ラジオから流れてきたベンチャーズのパイプラインに打たれ、高校入学後、バンドを組んで、やがて文化祭のステージに立つという物語。
バンドのメンバー探しから始まって、楽器を買うためにアルバイトに精出して、、、、、、、、
ギター少年なら誰もが通る経験を柱にして、イナカの高校生活の出来事がテンポ良く生き生きと描かれている。
主役の「ちっくん」には、大林作品に何度も登場している林泰文、高校生ながらすでに株をやっているという、ベース担当で寺の住職の息子「合田富士夫」には大森嘉之、リードギター担当の「白井清一」には、映画出演3作目でまだ初々しい浅野忠信、ドラムス担当の岡下巧には永掘剛敏(この人の画像が見つからない)、他のキャスティング。
この作品のワンシーンに、ちっくんが生まれて初めて女の子と2人きりで海水浴に行くシーンがある。
3年生の夏休み、同級生の唐本幸代(とうもとゆきよ)が、ちっくんの家にいきなり訪ねてきて、
「海水浴しにきたん。あんたを誘いにきたんじゃ。」
と誘われて泳ぎに行った海、それが、この有明海岸だ。
海水浴場の看板のある脱衣所あるいはシャワールームらしき建物は真新しいので、当然の事ながら当時とは景色がちがっていたのだろうが、一見して遠浅の見渡す限りの広い広い砂浜。
この時、唐本幸代は、ちっくんの分まで弁当を持参していた。
結局、ベースの合田富士夫が、「ちっくんを誘って海へ行け」と、唐本幸代をそそのかしたのだが。
この海水浴場と同じく、県立琴弾公園内に銭型という文化遺産がある。
砂浜の一部を巨大な小判の形に盛り上げて作った、砂絵なのだという。
小説の中でも触れられているが、どうしてこんな物が出来たのかについてははっきりとは書かれていなかった。
が、一方通行の狭い道を上がった近くの山の上に、この銭型を見下ろせる展望台があって、そこに建てられていた案内板に、その由来が記されていた。
展望台から見た銭型。
そう言われて見ると小判の形に見えるが。
近寄って見た銭型。サイズは122m×90mだという。6年前の夏、ちっくん達がバンドの練習のために合宿した祖谷(いや)渓谷付近までクルマで出かけたのだが、渓谷まではたどり着けなかった。