以前、映画館で見たが、もう一度、いや何回も見たいとDVDのレンタルがないかと待っていたが、ようやく再会できた。
はじめ見たときには、アンヌ・コンシニという名前は知らなかった。公式サイトを見ても、キャストの項目にその名前はないし、プロダクション・ノートの配役にもない。「愛されるためにそこにいる」(の記事にジャンプ)でその名をはじめて知り、改めてノートを見ると、解説の末尾にようやくその名前を見つける。
【アンヌ・コンシニ:カミーユ役】
改めてを見ると、母親のマベ以上に魅力的な女性に映る。
でも、この映画は、マベ役はサンドリーヌ・ボネール以外では考えられない。
【サンドリーヌ・ボネール:マベ】
舞台は、1963年フランス。『世界の果て』と呼ばれるブルターニュ地方の海岸にある小さな島、ウェッサン。その沖合にラ・ジュマン灯台が波に洗われ建っている。
ある日、その島にアルジェリア戦争の帰還兵の男・アントワーヌがやってくる。結束の強い島民は彼を排除しようとするがマベ(サンドリーヌ・ボネール)の夫のイヴォンと灯台で働くことになる。左手の自由がきかないにもかかわらず直向きに仕事をする彼をみて当初、口も聴かなかったイヴォンは心を開いていく。
心を通わしていく中で、イヴォン夫婦に子供が出来ないことを知る。
そして祭りの晩に”事件”が起こる。
○ ○ ○
映画の冒頭、マベの娘のカミーユ(アン・コンシニ)が灯台の見える親の家を処分しようと思ったときに、郵便物の中に1冊の本を見つける。
その中に、1963年の話が綴られていた。
【ラ・ジュマン灯台に向かうイヴォン・アントワーヌ】
すべての状況を悟った後、イヴォンがアントワーヌに何気なくつぶやく次の言葉がぼくには一番強烈に響く。
「・・俺もここを逃げ出して陸の灯台に行く。ここは”地獄”だ。こんなばかげた土地はマベがいなけりゃ来なかった。・・・2年間粘って、ここの灯台で働き始めた・・・。」
何気なく言う台詞だから、はじめは聞き逃してしまった。
愛情は、実生活抜きでは語れない。生きていく上での仕事の厳しさがあってはじめて実感できる。この映画のいいところは、それを感じさせてくれることだ。
「父親は娘をこよなく愛していた。」と、叔母から聞き、カミーユは灯台の見える家を売るのをやめる。
「燈台守の恋」-公式サイト
「はかなくてすぎにしかたをかぞふれば」
時に流して流されて…
「ラブソング」や「カサブランカ」は再会のシーンがいいですね。
最近観た映画は「シルク」と「つぐない」やっぱり哀しい余韻が残ります。