この映画・本、よかったす-旅行記も!

最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

『シスター 夏のわかれ道』ー久々の感動映画 中国は今でもこんな映画が作れるんだ!

2022-11-29 11:12:34 | 心に残る名画
    【 2022年11月25日 】 MOVIX京都

 封切りの日、早速観に行った。期待にたがわず良かった。

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 物語の背景にあるのは、1979年から始まった中国の「一人っ子政策」である。親元と距離を置きひとり、医師になる希望をもって将来を描く看護師のアン・ラン。そこに現れたのが、自分に全く覚えのないアン・ズーハンという弟だった。ズーハンは、もう一人欲しかった両親が《第一子は障碍者だと政府に偽って》長女のアン・ランに内緒でもうけた子供だった。

                  

 ある日、両親の不慮の事故を機に、ランの葛藤の日々が始まる。

                 
                         【 姉・ランと弟・ズーハン 】

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 なんといってもアンとズーハン、二人の演技の自然体がいい。どうしてあんな状況に応じた機微な表情を演出できるのかと感心する。

                 
                        【 弟の懐疑の目 】

 予告編だけを見ていたら、叔母(伯母?)のアン・ロンロンも弟の養育をランに押し付ける《意地悪い人》のように映るが、決してそうではない。世の中には【良い人間】と【意地悪い人間】のいずれかがいるのではなく、【人それぞれの苦悩や困難を抱えている】という現実がある。映画はそうした現実を織り込んで、つぶさに描いているから真実があり、感銘を受ける。  

            
                
 この弟の顔と表情、「どこかで見た覚えがある」と過去の記憶をたどってみると、《そうだ、『息もできない!」のあの幼い子供だ!》と思い出した。(「息もできない!」は韓国映画だし、年代も違うから、もちろん別人である。

                             
                                  【 麻雀 】

 なんで葬式の場面で【麻雀】と思うが、解説によると、そのような習慣があるという。世界は様々だ。

 素晴らしい演技をした配役たちを挙げておこう。

        
               【 アン・ラン 】
                                   
                                         【 アン・ズーハン 】

           
                  【 叔母 】
                                      
                                                【 伯父 】

 1回見ただけでは親族の人間関係がちょっと分かりにくかったが、ぜひもう一度、いや何回でも、見てみたい映画だった。





   『シスター 夏のわかれ道』-公式サイト




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