【 堂山山腹から大津市街と比叡山を望む 】
【 2016年10月10日 】 快晴
今年の夏が終わり9月に入った途端、台風が次から次へと押し寄せ青空がちっとも望めない。晴れの予報でも空にはどんよりした雲が覆い、スカッとした晴天が長い間なかったところ、今日は快晴。家でじっとしている手はないと、大急ぎで出かける準備をする。
今日は天気がいいから車に頼らないで、家からサイクリングに徹しようと、ガイドブックでコースを選択する。大原三千院から堅田に抜ける「南庄越」の道を行こうと決めて、デイバックに必要なものを詰め込み、背負って自転車に乗ろうと思ったら、後輪の空気が抜けている。昨日、空気を入れたところだからパンクに違いない。
バイクが使えないなら車と徒歩で行くしかない。目的地を「湖南アルプス」に変える。
【 路肩に車を停める 】
いつも出発が遅いが、この日は10時に自宅を出発する。大津から石山を通り、登山口の近くの南郷洗堰に11時半到着。車をどこに停めようかと田上の町を天神川の上流に向けて進む。街路が山の中に分け入り登山道らしくなってしばらくすると、路肩の広くなったところに2台、ハイカーのものらし車が停めてあったので、割り込んで車を置く。
アスファルトで舗装された山道を4〜500m進むとちゃんとした駐車スペースがあった。5,6台は停められそうである。『迎え不動』という祠があり、ここが「鎧ダム」と「堂山」方面の分岐点になっていた。ここまで車で来たら良かったと思ったが後の祭り。まっすぐ進めば湖南アルプスの主峰の『太神山』(604m)に至るが、まずは『堂山』に行ってみようと天神川を渡り、「鎧ダム」に向かう。
【 湖南アルプスらしき花崗岩が風化した岩肌 】
天神川もそうだが、谷筋をながれる川に一切、橋のようなものがかかっていない。流れを渡るのに《飛び石》伝いに渡らねばならないが、適当な石が置いてある訳でなく、苦労する。最初に天神川を渡るとき2mほどの間隔を飛び越えるのに失敗し(飛び跳ねるのも石が濡れていて滑るのが怖い!)浅瀬にくるぶしまで水に浸かってしまった。登山靴を準備するまでもないだろうと甘く見ていたので、ウォーキングシューズは早々に中まで水浸しである。(その後も鎧ダムに至る谷筋で2、3回、靴は水に浸かってしまった!靴の甲までの水深なのに。)
【 登山路の周りは松茸山 】
狭い登山道の両側にナイロンテープが張り巡らされている。鹿の侵入を防ぐにはいかにも貧弱だったが、看板を見て納得。この辺一帯は「松茸山」なのだ。
【 鎧堰堤まで500m 】
岩のゴツゴツした急な坂を堰堤までくる。階段状の堤があり、その上は、地図上は湖みたいになっているのに、《池》とも言えず、どちらかというと《淀み》だ。ただ、水は澄んでいて、どこまでが《流れ》で、どこからが《砂の中州》かわからないから、ここでも靴を濡らしてしまった。
【 鎧堰堤の上流 】
広場のような《干上がった池》というか《広くなった流れ》に付いているはずの道が広ろがっていてどちらに進んでいいか分からない。反対側から来た人に尋ねたり、あちこち探してようやく【堂山 → 】の看板を見つける。堂山まですぐと思ったが意外と時間がかかる。
ほぼ水平な道を600m程進んでようやく琵琶湖の見える尾根ずたいに出てきた。そこが「堂山」の山頂かと早とちりしたが、しばらく進んで本当の山頂が向こうに見えた。
【 堂山全景 】
いったん鞍部に下り、再度上り返す。途中、奇岩の向こうに比叡山が望まれる。なるほど「これが湖南アルプスか」という風景である。
【 奇岩と比叡山 】
「堂山」は400mに満たない低い山だが、この付近は巨岩が並び、ちょっとした「燕岳」の雰囲気である。
【 頂上への登り 】
頂上だと思ったところは、3つの「コブ」のような頂の1つ目だった。2つ目を越えどうやら本当の頂上が向こうに見える。人の声がまじかに響き、誰かいるようである。
時計を見ると1時半を回っていた。2つ目のコブで、遅い昼食をとることにする。ラーメンとコッフェル、バーナーを用意したのに箸を忘れてしまった。仕方なく途中で買ったパンと非常食を食べる。
【 頂上だと思ったら 】
「堂山」に立ち寄り「太神山」まで行こうと思ったが、思いのほか時間がかかってしまった。「太神山」はやめにして山頂でゆっくり時間をとることにする。チューハイの缶も開ける。
天気もいいし、帰りを急ぐこともない。1時間も走らせれば家につける。
眺めを堪能し、3時すぎまでゆっくり過ごす。
【 渓流の滝 この程度なら濡れずに渡れるのだが 】
帰りの道も渓流を渡るのに悩まされた。
最後の天神川まで来て、ハタと困った。それまでの小川と違う。向こう岸まで10mはある川幅のどこにも渡れそうなところがないのだ。地図を見ると川に出る手前に左にわかれる道がありその先に橋があるようになっている。途中でその分岐点を見過ごした思い、戻って探すが見つからない。そうこうしているうち、頂上で出会い立ち話をした人と出くわす。
「川の岸まで下りたんですが渡るところがなくて。」
その人は、登りの時も川を渡りこのルートを来たという。来るとき、川の中ほどで石を置こうと思ってひっくり返り全身ずぶ濡れになったという。どうも
上流に渡れそうなところがあるというのでついていく。さっき来た道を戻り、藪をかき分け2〜300m上流に行くと、川幅も狭くなり石も多くなる。
「ここいらで、いいだろう。」
そう言って石伝いに渡り始める。あとに続く。滑って全身ずぶ濡れになるのは避けたい。4つ5つ目まで順調に渡れたのが、最後の1つで石を踏み損ね、浅瀬に嵌まってしまった。せっかくそれまでに乾いた靴も、最後でまた一番ひどく濡れてしまった。
○ ○ ○
滋賀県の観光協会さん、もう少し登山道を整備してください。そもそも、最初に「堂山」に至る、この近道の【入り口】自体がどこか、後から見ても案内板もなく、全く分からないのだから!
【 2016年10月10日 】 快晴
今年の夏が終わり9月に入った途端、台風が次から次へと押し寄せ青空がちっとも望めない。晴れの予報でも空にはどんよりした雲が覆い、スカッとした晴天が長い間なかったところ、今日は快晴。家でじっとしている手はないと、大急ぎで出かける準備をする。
今日は天気がいいから車に頼らないで、家からサイクリングに徹しようと、ガイドブックでコースを選択する。大原三千院から堅田に抜ける「南庄越」の道を行こうと決めて、デイバックに必要なものを詰め込み、背負って自転車に乗ろうと思ったら、後輪の空気が抜けている。昨日、空気を入れたところだからパンクに違いない。
バイクが使えないなら車と徒歩で行くしかない。目的地を「湖南アルプス」に変える。
【 路肩に車を停める 】
いつも出発が遅いが、この日は10時に自宅を出発する。大津から石山を通り、登山口の近くの南郷洗堰に11時半到着。車をどこに停めようかと田上の町を天神川の上流に向けて進む。街路が山の中に分け入り登山道らしくなってしばらくすると、路肩の広くなったところに2台、ハイカーのものらし車が停めてあったので、割り込んで車を置く。
アスファルトで舗装された山道を4〜500m進むとちゃんとした駐車スペースがあった。5,6台は停められそうである。『迎え不動』という祠があり、ここが「鎧ダム」と「堂山」方面の分岐点になっていた。ここまで車で来たら良かったと思ったが後の祭り。まっすぐ進めば湖南アルプスの主峰の『太神山』(604m)に至るが、まずは『堂山』に行ってみようと天神川を渡り、「鎧ダム」に向かう。
【 湖南アルプスらしき花崗岩が風化した岩肌 】
天神川もそうだが、谷筋をながれる川に一切、橋のようなものがかかっていない。流れを渡るのに《飛び石》伝いに渡らねばならないが、適当な石が置いてある訳でなく、苦労する。最初に天神川を渡るとき2mほどの間隔を飛び越えるのに失敗し(飛び跳ねるのも石が濡れていて滑るのが怖い!)浅瀬にくるぶしまで水に浸かってしまった。登山靴を準備するまでもないだろうと甘く見ていたので、ウォーキングシューズは早々に中まで水浸しである。(その後も鎧ダムに至る谷筋で2、3回、靴は水に浸かってしまった!靴の甲までの水深なのに。)
【 登山路の周りは松茸山 】
狭い登山道の両側にナイロンテープが張り巡らされている。鹿の侵入を防ぐにはいかにも貧弱だったが、看板を見て納得。この辺一帯は「松茸山」なのだ。
【 鎧堰堤まで500m 】
岩のゴツゴツした急な坂を堰堤までくる。階段状の堤があり、その上は、地図上は湖みたいになっているのに、《池》とも言えず、どちらかというと《淀み》だ。ただ、水は澄んでいて、どこまでが《流れ》で、どこからが《砂の中州》かわからないから、ここでも靴を濡らしてしまった。
【 鎧堰堤の上流 】
広場のような《干上がった池》というか《広くなった流れ》に付いているはずの道が広ろがっていてどちらに進んでいいか分からない。反対側から来た人に尋ねたり、あちこち探してようやく【堂山 → 】の看板を見つける。堂山まですぐと思ったが意外と時間がかかる。
ほぼ水平な道を600m程進んでようやく琵琶湖の見える尾根ずたいに出てきた。そこが「堂山」の山頂かと早とちりしたが、しばらく進んで本当の山頂が向こうに見えた。
【 堂山全景 】
いったん鞍部に下り、再度上り返す。途中、奇岩の向こうに比叡山が望まれる。なるほど「これが湖南アルプスか」という風景である。
【 奇岩と比叡山 】
「堂山」は400mに満たない低い山だが、この付近は巨岩が並び、ちょっとした「燕岳」の雰囲気である。
【 頂上への登り 】
頂上だと思ったところは、3つの「コブ」のような頂の1つ目だった。2つ目を越えどうやら本当の頂上が向こうに見える。人の声がまじかに響き、誰かいるようである。
時計を見ると1時半を回っていた。2つ目のコブで、遅い昼食をとることにする。ラーメンとコッフェル、バーナーを用意したのに箸を忘れてしまった。仕方なく途中で買ったパンと非常食を食べる。
【 頂上だと思ったら 】
「堂山」に立ち寄り「太神山」まで行こうと思ったが、思いのほか時間がかかってしまった。「太神山」はやめにして山頂でゆっくり時間をとることにする。チューハイの缶も開ける。
天気もいいし、帰りを急ぐこともない。1時間も走らせれば家につける。
眺めを堪能し、3時すぎまでゆっくり過ごす。
【 渓流の滝 この程度なら濡れずに渡れるのだが 】
帰りの道も渓流を渡るのに悩まされた。
最後の天神川まで来て、ハタと困った。それまでの小川と違う。向こう岸まで10mはある川幅のどこにも渡れそうなところがないのだ。地図を見ると川に出る手前に左にわかれる道がありその先に橋があるようになっている。途中でその分岐点を見過ごした思い、戻って探すが見つからない。そうこうしているうち、頂上で出会い立ち話をした人と出くわす。
「川の岸まで下りたんですが渡るところがなくて。」
その人は、登りの時も川を渡りこのルートを来たという。来るとき、川の中ほどで石を置こうと思ってひっくり返り全身ずぶ濡れになったという。どうも
上流に渡れそうなところがあるというのでついていく。さっき来た道を戻り、藪をかき分け2〜300m上流に行くと、川幅も狭くなり石も多くなる。
「ここいらで、いいだろう。」
そう言って石伝いに渡り始める。あとに続く。滑って全身ずぶ濡れになるのは避けたい。4つ5つ目まで順調に渡れたのが、最後の1つで石を踏み損ね、浅瀬に嵌まってしまった。せっかくそれまでに乾いた靴も、最後でまた一番ひどく濡れてしまった。
○ ○ ○
滋賀県の観光協会さん、もう少し登山道を整備してください。そもそも、最初に「堂山」に至る、この近道の【入り口】自体がどこか、後から見ても案内板もなく、全く分からないのだから!