【2008年2月23日】 京都シネマ
実際にアフガニスタンに行ってみることは出来ないから、映画を通して、たとえ一部分であっても現地の世界を垣間見られるというのは、すごいことだ-少しでも、文化・生活様式・価値観・自然が理解できるというのは。
20年以上も昔の話でないのに、封建的な主従関係が残っているというのに、まずびっくりする。その絆の基礎に、自分が仕える「主人」は、善良な人格で能力もあり、そのことで経済力も備わっているということだ。
今の日本では、善良であることと能力があることが経済的富に直結することなど考えられない。正直者が馬鹿を見るか、まじめに仕事をしようとすればコストがかさむから実入りが減るのだ。
こんなことから自分らの世界とは違う世界の映画を見ていると感じる。
もう一つ日本にいてわかりにくいのは、民族間の対立と宗教・宗派の違いから来る対立だ。
タリバンがどうして支配的な位置につけたのか、理解できない。
その結果、「アフガン零年」でも見たが、どれだけ民衆に深い傷跡を残しているのかこの映画から窺い知ることが出来る。
それと、またしても人類の夢を打ち砕くソ連の横暴を見せつけられる。ハンガリー、チェコにつづいてアフガンでも。
その前にに見た、「その名にちなんで」、「サラエボの花」、「君の涙、ドナウに流れ」等を全部、思い起こしてしまった。