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最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

2015年9月聖岳から光岳へ縦走-その1

2015-10-14 23:26:28 | 山・旅行
                                      【 苔平をへて薊畑から聖平に至るひたすら登りの林間の道 】


  【2015年9月19日】 
      登山第1日目
         前夜22:10京都出発-午前4:30便ヶ島駐車場着(仮眠後朝食)-7:30登山開始
         -8:30西沢渡-9:35標高1400m地点-11:25標高1800m地点(昼食)
         -12:15標高2000m地点-12:30苔平-14:20薊畑-14:57聖平分岐
         -15:05聖平小屋到着
      

 今年も、Yさんと行くことになった。日程が合わなかったら一人で四国の山にでも行こうと思っていたが、9月の連休が今年は土曜日を含め5連休となったため、Yさんも何とか休みが取れそうだったので、一緒に行くことに。どこにしようかと考える間もなく、Yさんの『光岳』に是非行きたいという強い希望を受け入れ、『聖から光岳への縦走』ということで内定。

 『聖岳』はともかく、『光岳』はアプローチがやたらに長く、山としての魅力をあまり感じなかったので自分にとっては登るべき対象の山では全くなかったが、Yさんには3回目の挑戦になる念願の山だそうで、渋々受け入れることに。
 ただ、当初の案では、易老渡から入り『聖岳』に行き『上河内岳』『茶臼岳』を経て『易老岳』から『光岳』を往復し、易老渡に戻ってくる巡回ルートを、3泊4日の日程で行く案を示してきたが、『聖平小屋』から『聖岳』を往復しさらに『茶臼小屋』まで行くのは、今の体力ではどう考えても《無理》と思え、4泊5日を提案し、それなら行くということにして決着する。

                      
                         【 3泊4日の日程でも行ける行程を、4泊5日に変更した全行程図 】
                           『聖平小屋』=1・2日目連泊、『茶臼小屋』=3泊目、『光小屋』=4泊目

 お互い出発当日の仕事を終えてから、荷物を整え、晩の10時に車で京都を出発する。交代で運転をして順調に中央道を進み「飯田IC」で高速を下りる。そこから「易老渡」まで行く道のりが大変だった。第一の目標地点は「矢筈トンネル」だったが、カーナビはあるものの、適当な地名が表示されず、おおよその場所を指定したものだから、谷筋の違う《行き止まりの道》を誘導され、わずかの距離を進むのに大きく後戻りをし、だいぶ時間をロスしてしまった。
 午前1時30分に飯田ICに着いたのに矢筈トンネルを越えたのは3時を回っていた。さらに、いつ崖崩れが起きるかもしれない細く曲がりくねった真っ暗な林道をヘッドライトの明かりのみを便りに進み、「易老渡」に着いたのは4時を回っていた。予定では、そこに車を停め、そこから徒歩で聖平に向かうつもりだったが、すでに数台しかない駐車スペースがうまっていたので、もう一つ先の「便ヶ島」の駐車場まで進むことにする。下山したとき、「易老渡」に下りてくることになるので、車の所まで30分ほど登り返さなければならなかったが、逆に【往き】はその分稼げるので、どちらを取るかだ。「

                
                           【「便ヶ島」にある聖光小屋前の広い駐車場 】  と   【 人気のない「聖光小屋 】


 「便ヶ島」には『聖光小屋』という休業中の山小屋があって、その前が大きな駐車場になっている。50台は停められるだろうか。さらにトイレも水場も完備しているので、こちらの方が便はよさそうだ。今日から土曜日を入れ5連休になるのでもっと多いと思ったが、4時半に到着した時に停めてある車は数台だった。

 途中時間をロスしてしまったので、仮眠をとる時間が少なくなってしまった。4時半から2時間半ほど休んだ後朝食のおにぎりを食べ、出発の準備にかかる。周りを見ると車の数も20台程度に増えている。


                                                  
                                                 
                                                      【 身支度を整え、いざ出発 】
            


 いよいよ、午前7時半出発。登山届を出して、いざ登山口に近づくとちょっと怪しげなこの看板!熊に出会っては困るが、めったなことはないだろうと先に進む。駐車場の周りを大きく迂回する林道をショートカットする急な階段道を上がり、トンネルをくぐると、あとは快適な道が続く。 


              


 西沢渡までは、渓流を下に見ながら谷筋に沿って曲がりくねったはぼ水平な道を進む。1時間ほど歩いて西沢渡に到着。


                             
                                 【『西沢渡』に渡された《野猿》-手動ロープワェイ 】


 ここで渓流を渡るのだが、水量が多く流れも速いので「飛び石伝いに渡る」という芸当は通じそうもない。幸い、頑丈な鉄製の屋根なし『野猿』が設置されていて、これで渡ることになる。
 最初はそんなに重くないと思っていたが、二人も乗ってワイヤーロープを手繰っていると、半分も行ったところで手が疲れてくる。次から次にやってくる登山者で停滞することになって、待っている間に前の人の【送り】を手伝うことになるが、自分らが乗った時も後から来た人に手伝ってもらい、お互い様だ。


 西沢渡を渡ると急登が始まる。西沢渡の標高が1080m程で、今日目標の聖平の手前にある最高点の『薊畑』が2400mだから1300m以上高度を上げないといけない。標高2300m程の『涸沢』から3000弱の『穂高山荘』までの高度差の約2倍を登らなけらばならないことになる。考えただけでぞっとする。

 しばらく行くと元、山小屋だったような廃屋があり、その横を抜けると、あとは林間の急な道をひたすら登る。


           【 1400m地点-9:30到達 】
                             【 1800m地点-11:25到達 】
                           【 2000m地点-12:15到達 】
                                    【 苔平(2050m地点)-12:32到達 】
                                             【 2200m地点-13:30到達 】


 途中、『苔平』近くで昼食で休息を30分ほど取った以外、ひたすら歩いてようやく『薊畑』に着いたのは14:30。西沢渡の登りから6時間かかったことになる。ずいぶんかかったようだが、地図上のコースタイムが5時間から5時間半だから、まずまずのペースだろうかと自己満足する。

 『薊畑』に着いたとき、あたりはガスっていた。本来なら、ここから分かれて聖岳に登る道の上方に大きな山塊が迫っているはずだが、垂れ込めたガスのカーテンで覆われ何も見えない。満開の頃に訪れたら、さぞ壮快だろうと思われる薊の残骸だけは周囲の畑に残っている。その周辺には、聖岳まで《ピストン》をしている人のと思われるザックが数個置き去りにされている。

                
            
                                                
 


 聖平へは、ここから数百m下らねばならない。今日の行程ももう一息だ。しばらく下ると下方に『聖平』から畑薙に至る下山路と『上河内岳』方面への縦走路の分かれ道となる分岐点が見える。

                 
                   【 下方に、聖平への分岐点が見える-小屋はもうすぐだ 】

                                                
                                                 【 聖平小屋への道と『上河内岳』方面への
                                                              縦走路がT字型に交わる分岐点 】


 ここまで来たらほっとする。T字路周辺には、小屋から散歩に来たと思われる人がちらほらしている。あたりはすっかり整備され、2300mを超える山の中とは思えない公園の雰囲気で、ガスがかかった分、山の懐の木々は幻想的な雰囲気さえある。

                              
                              【 聖平の分岐点から聖平小屋に至る桟道
                                        -小屋はこの奥の山の懐にある 】

 小屋は、桟道をまっすぐ進んだ突き当りにあった。15:05到着。近年の山行にない、早い時間の山小屋到着である。

        
          
                                             


 小屋の前は、テント場になっていてカラフルだ。小屋の中は超満員で、テント張りの人が若干混雑を緩和してくれている。

 荷物を置いて、早速缶ビールにありつく。2巡目の夕食までベンチで過ごし、食事のあとは40センチしかない寝場所をようやく確保すると、消灯の期間を待つことなく眠り込んでしまった。
                                 
                                            【 つづく 】



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   2015年9月聖岳・光岳縦走・その1
    




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