【ソレントの個人博物館の庭からの眺め】
【2010年4月18日】 第6日目
今日の午前中は、今回の旅行で初めての自由行動の日。オプションで「カプリ島-青の洞窟ツアー」があったが申し込まなかった。
カプリ島に行く組は、7時半過ぎに早々とホテルを出発していった。
いつもより空いている朝食会場で、いつも通り味気ない朝食をとる。
ヨーロッパの朝食は概して簡単でお粗末である。パリやオーストリアはもう少しましだったような記憶があるが、ここイタリアは特にひどい。前回もそうだったが、泊まるホテルが安すぎるのか、基本的にパンとまずいコーヒーとニワトリに食べさすようなオートミールの類のものがあるだけで、それに毎回同じのハムとチーズだけだ。ジャムとラスクみたいな乾板みたいな携帯非常食の様なものが置いてあるが、食べない。パンも極端に甘いお菓子のようなものがあって朝からそんなものを口にしたいと思わない。
ヨーグルトでもついていようものなら、上等である。
やはり、この頃になると納豆とか海苔と味噌汁で白いご飯の朝食が恋しい。日本にいる時はそんなに思わないのだが、焼き魚も食べたくなる。
ワインのある夕食はなじめるが、どうもイタリアの朝食は無味乾燥で、いただけない。
今朝は街に出る送迎バスがないから、自前で外出することになる。歩けない距離でもないとも思ったが、タクシーを呼んでもらう。コンシュルジュにチップを渡し、港まで行ってもらうことにした。何と26ユーロもした。チップを入れたら30ユーロだ。日本でいえばどう考えても千円以内の距離だ。もしかしたらホテルまでの配車の距離も含まれていたのかも知れない。
それともカモにされたか?!
港に着き、もしかしたら、カプリに渡る船の便があるかも知れないと思い、時刻表を見る。一時間後に一便あったが、それに乗ったら向こうでとんぼ返りに戻らないと集合時間に、帰りが間に合わない。念のため切符売り場のおじいさんに「青の洞窟」に入れるか尋ねてみたら、「波が高いのでダメだ。」と身振り手振りで教えてくれた。それで、カプリに渡るのにあきらめがついた。
港の公園でカプチーノを飲んだ後、あたりを散歩する。海の向こうにナポリの街が見える。
人影も少なくのどかなものである。高校生くらいの男女の集団が、イタリアに遠足というものがあるかどうか知らないが、そんな雰囲気で、向こうの方で騒いでいる。
人気の少ない波止場を散策した後、「タッソー広場」の方に戻ることにする。街の中心部は、海から30メートルほど垂直に立ち上がった崖の上にある。
ヘアピンカーブを歩いて登り、中心街に出る。イタリアらしい柄のネクタイをショウウィンドウに飾った店があった。中に入り、数本土産用に買い求める。
どこに行くか迷うが、いずれにしても狭い街だ。駅の方に行ってみる。もっと大きな駅舎をイメージしていたが、ローカル線の可愛らしい駅だ。道路から階段を上がっていくと2階部分が改札口で小さな待合室があるだけだ。時刻表を見ると1時間に1本程度で1日に10本ほどしかない。ナポリとベスビオ火山の周辺を走り、ソレントにつながっている観光電車の様な感じだ。ベスビオ火山の観光案内図がそばに張り出してあった。
時刻表を見て、ナポリに出てみようと思ったのが、やはり時間の関係で無理だと判断し、やめて駅舎を後にする。
地図を見たら、博物館らしきものがあるので、そちらに向かう。10分も歩くと、その博物館があった。
『コッレアーレ・ディ・テッラノーヴァ博物館』というのがその博物館の正式な名前。ガイドブックに寄れば、中世ナポリを支配していたアラゴン家からコッレアーレ家に寄贈られた土地に、コッレアーレ家所有の美術品を展示した博物館とある。
規模や展示物はバチカンやルーブルに比べるまでもなく、慎ましやかで一個人の持ち物という感じのこじんまりしたものだが、その庭園とソレント港を望むロケーションは最高だ。
カプリ島に出かけたオプショナル・ツアー組と合流する時間も迫ってきた。土産を買った後、タッソー広場に戻り歩道上から、朝登ってきた港へ下るヘアピンカーブで器用にハンドルを切って進むバスを真上からのぞき込む。
時間に追われ、近くのしょぼくれた店でパスタの昼食を急いでとる。
バスに乗り込み、カプリ組と再び一緒になった。やはり、「青の洞窟」には入れなかったそうだ。2月は、どうしても入れる確率が下がるようだ。残念!
いよいよ、永遠の都・ローマへ。
ナポリからローマまでは高速道路で2時間くらいか。
夕刻迫るローマの市内にバスは入っていく。いつか見たような市内の様子が目に入ってくる。
前回ローマに訪れたのは、2003年の1月だった。夫婦での初めての海外旅行で、ミラノの空港に降りたときから興奮の連続だった。
添乗員からイタリアは物騒な所だからスリや置き引きには充分注意するように言われていたのだが、ミラノでもフェレンツェでも、人々は親切で、そんなに声を荒げて言うような状況でもなかったし、実際盗難に遭うような雰囲気でもなかったので、すっかり安心してローマに乗り込み、無事に旅行最終日を迎えたのだが、夕方空港に向かうまでの午前の自由時間に見事に盗難にあった。
ビデオカメラとデジカメをそっくり地下鉄の中で盗まれてしまったのだ。その手口といったら見事というほかない。しばらく、盗まれた事実にさえ気づかずに、カバンが軽いなと思ったら全て無くなったいた。
だから前回のイタリア旅行の記録はローマに関して全て失われていた。(フィレンツェまでの記録はホテルに置いていたので無事だった。)
そんな事情があってのローマ再訪である。
その日は、とりあえず夕食をとるだけだある。どの道を通って、どのあたりのレストランに行ったかはよくわからなかったが、ともかくローマに入った。
今夜もまた、ワインで乾杯して夕食を楽しむ。
【つづく】
【2010年4月18日】 第6日目
今日の午前中は、今回の旅行で初めての自由行動の日。オプションで「カプリ島-青の洞窟ツアー」があったが申し込まなかった。
カプリ島に行く組は、7時半過ぎに早々とホテルを出発していった。
いつもより空いている朝食会場で、いつも通り味気ない朝食をとる。
ヨーロッパの朝食は概して簡単でお粗末である。パリやオーストリアはもう少しましだったような記憶があるが、ここイタリアは特にひどい。前回もそうだったが、泊まるホテルが安すぎるのか、基本的にパンとまずいコーヒーとニワトリに食べさすようなオートミールの類のものがあるだけで、それに毎回同じのハムとチーズだけだ。ジャムとラスクみたいな乾板みたいな携帯非常食の様なものが置いてあるが、食べない。パンも極端に甘いお菓子のようなものがあって朝からそんなものを口にしたいと思わない。
ヨーグルトでもついていようものなら、上等である。
やはり、この頃になると納豆とか海苔と味噌汁で白いご飯の朝食が恋しい。日本にいる時はそんなに思わないのだが、焼き魚も食べたくなる。
ワインのある夕食はなじめるが、どうもイタリアの朝食は無味乾燥で、いただけない。
今朝は街に出る送迎バスがないから、自前で外出することになる。歩けない距離でもないとも思ったが、タクシーを呼んでもらう。コンシュルジュにチップを渡し、港まで行ってもらうことにした。何と26ユーロもした。チップを入れたら30ユーロだ。日本でいえばどう考えても千円以内の距離だ。もしかしたらホテルまでの配車の距離も含まれていたのかも知れない。
それともカモにされたか?!
港に着き、もしかしたら、カプリに渡る船の便があるかも知れないと思い、時刻表を見る。一時間後に一便あったが、それに乗ったら向こうでとんぼ返りに戻らないと集合時間に、帰りが間に合わない。念のため切符売り場のおじいさんに「青の洞窟」に入れるか尋ねてみたら、「波が高いのでダメだ。」と身振り手振りで教えてくれた。それで、カプリに渡るのにあきらめがついた。
港の公園でカプチーノを飲んだ後、あたりを散歩する。海の向こうにナポリの街が見える。
人影も少なくのどかなものである。高校生くらいの男女の集団が、イタリアに遠足というものがあるかどうか知らないが、そんな雰囲気で、向こうの方で騒いでいる。
人気の少ない波止場を散策した後、「タッソー広場」の方に戻ることにする。街の中心部は、海から30メートルほど垂直に立ち上がった崖の上にある。
ヘアピンカーブを歩いて登り、中心街に出る。イタリアらしい柄のネクタイをショウウィンドウに飾った店があった。中に入り、数本土産用に買い求める。
どこに行くか迷うが、いずれにしても狭い街だ。駅の方に行ってみる。もっと大きな駅舎をイメージしていたが、ローカル線の可愛らしい駅だ。道路から階段を上がっていくと2階部分が改札口で小さな待合室があるだけだ。時刻表を見ると1時間に1本程度で1日に10本ほどしかない。ナポリとベスビオ火山の周辺を走り、ソレントにつながっている観光電車の様な感じだ。ベスビオ火山の観光案内図がそばに張り出してあった。
時刻表を見て、ナポリに出てみようと思ったのが、やはり時間の関係で無理だと判断し、やめて駅舎を後にする。
地図を見たら、博物館らしきものがあるので、そちらに向かう。10分も歩くと、その博物館があった。
『コッレアーレ・ディ・テッラノーヴァ博物館』というのがその博物館の正式な名前。ガイドブックに寄れば、中世ナポリを支配していたアラゴン家からコッレアーレ家に寄贈られた土地に、コッレアーレ家所有の美術品を展示した博物館とある。
規模や展示物はバチカンやルーブルに比べるまでもなく、慎ましやかで一個人の持ち物という感じのこじんまりしたものだが、その庭園とソレント港を望むロケーションは最高だ。
カプリ島に出かけたオプショナル・ツアー組と合流する時間も迫ってきた。土産を買った後、タッソー広場に戻り歩道上から、朝登ってきた港へ下るヘアピンカーブで器用にハンドルを切って進むバスを真上からのぞき込む。
時間に追われ、近くのしょぼくれた店でパスタの昼食を急いでとる。
バスに乗り込み、カプリ組と再び一緒になった。やはり、「青の洞窟」には入れなかったそうだ。2月は、どうしても入れる確率が下がるようだ。残念!
いよいよ、永遠の都・ローマへ。
ナポリからローマまでは高速道路で2時間くらいか。
夕刻迫るローマの市内にバスは入っていく。いつか見たような市内の様子が目に入ってくる。
前回ローマに訪れたのは、2003年の1月だった。夫婦での初めての海外旅行で、ミラノの空港に降りたときから興奮の連続だった。
添乗員からイタリアは物騒な所だからスリや置き引きには充分注意するように言われていたのだが、ミラノでもフェレンツェでも、人々は親切で、そんなに声を荒げて言うような状況でもなかったし、実際盗難に遭うような雰囲気でもなかったので、すっかり安心してローマに乗り込み、無事に旅行最終日を迎えたのだが、夕方空港に向かうまでの午前の自由時間に見事に盗難にあった。
ビデオカメラとデジカメをそっくり地下鉄の中で盗まれてしまったのだ。その手口といったら見事というほかない。しばらく、盗まれた事実にさえ気づかずに、カバンが軽いなと思ったら全て無くなったいた。
だから前回のイタリア旅行の記録はローマに関して全て失われていた。(フィレンツェまでの記録はホテルに置いていたので無事だった。)
そんな事情があってのローマ再訪である。
その日は、とりあえず夕食をとるだけだある。どの道を通って、どのあたりのレストランに行ったかはよくわからなかったが、ともかくローマに入った。
今夜もまた、ワインで乾杯して夕食を楽しむ。
【つづく】