【 四条烏丸東 山鉾巡行(前祭)の先頭を務める『長刀鉾』 】
【 2022年7月29日 記 】
コロナが流行りだしてから2年半がたつが、それまでは毎日のように通っていた「歴彩館」(冷房の効いた間仕切りされた個別スペースの自習室と府大付属図書館が利用できる)には、それ以降来ていなかった。自習室だけが限定的に解放されていたのは知っていたが、より快適で図書の貸し出しが府民に開放されている2Fの図書館の閲覧室が利用できないのでは魅力は半減するので敬遠していた。第2波か第何波かの間に何度か来たが、いずれも臨時休館で利用できなかったから、第6波が治まりかけた時にも「どうせまだ閉まっているだろう」と思い込んで利用していなかった。そうこうする内に第7波が押し寄せ、それまでにない勢いで感染者が増大して、これは歴彩館どころかあらゆるところが利用できなくなると思いきや、図書館も閉鎖する様子はないし、政府は感染者の急拡大にも拘らず「行動制限はしない」と宣言しするので、「もしや?」と思い、府立大のホームページを開いてみたら、自習室も府大付属図書館も開いているではないか。ホテル並みの清潔なトイレと個人ロッカー(ちょっと小さいが)も利用でき、食事スペースも用意されていたら1日中そこで過ごすこともできる。狭い自室にこもって電気代を気にしながらエアコンをつけているよりずっと快適だ。
3日前、早速バイクで乗り付け2階の閲覧室に向かう。入口の係員にカードを提示し(以前は自由に出入りできたが、今回はやはりコロナ対策か)区画内に入って、いつもの場所に向かう。外の景色の見える窓に向かってカウンター形式に設けられた閲覧席の椅子は、1mくらいの間をおいて間引かれていたが、それ以外は同じだ。
【 2階の閲覧室からは比叡山が望まれる 】
席に腰を下ろすと比叡山が以前と同じように迎えてくれる。
府立大学付属図書館なのに学生の姿はほとんど無い。早速書架を見て回る。地元地域の京都市の公共図書館に比べると圧倒的に数が多いし大学図書館なのでそれなりの専門図書が揃っているのがありがたい。読みたい本をいくつか手に取って不思議に思うのは、どれも新品のようで読まれた形跡が無いことだ。せっかくの図書を学生は利用していないのかと、もったいなくも気になるところだ。
久しぶりの図書館の空気に浸り、満足して家に戻る。
○ ○ ○
3年ぶりに山鉾巡行が決まったという報道を聞いて、7月12日に四条に出てみた。すでに鉾立てが済んでいて懐かしい姿が四条通を飾る。
何年か前から、それまで7月17日に1回だけ行われていた山鉾巡行が「前祭」と「後祭」の2回に分けられて行われるようになったが、祇園祭は7月17日だという記憶が抜けきらない。(実は山鉾巡行以外に様々な祭りの神事が7月の初めから行われている)
【 四条烏丸から西方向を見るー手前は函谷鉾、左奥に月鉾 】
『祇園祭』は他の京都の3大祭りよりずっと魅力的だ。他の2つは、素人目には《一種の仮装行列》だ。(こんなことを言ったら関係者に叱られる)『時代祭』は別にして『葵祭』は、下鴨神社と地元上賀茂神社との神事であることは重々承知しているのだが、やはり祇園祭の方が愛着がある。絢爛豪華な山鉾巡行も見物だが、『宵山』(その前日は『宵々山』、またその前日は『宵々々山』・・・)がいい。そこに行ってみたら町民、庶民の息吹が直に感じられる。他の祭りにはない祇園祭のエネルギーが、よそ者の私たちにも伝わってくるのがいい。もうその宵山にもかれこれ20年以上は行っていない。
○ ○ ○
京見峠には月1回くらいの割合で《水汲み》に通っている。今月も23日に行ってきた。ここの水で淹れたコーヒーは、インスタントコーヒーでもレギュラーコーヒーのように香り高く、透明な味が楽しめる。ご飯を炊いてもおいしいので、味噌汁でも何でも口に入る水はここのを利用している。そこでいつものように水を汲んでいたら、近くで何かの看板を設置していたおじさんが声をかけてきた。何の話かと思ったら、「この先の谷間に土砂を運んで谷を埋めている」という。そういえばこの間、この水汲み場にいたる狭い道でダンプカーとよく行き交うと思っていたらそう言うことだった。直ぐ熱海の土石流事故のことが頭をよぎる。
【 京見峠奥の船水(銘水)近くに設置された告発看板 】
今、北山では北陸新幹線延伸問題が大問題になっている。北陸新幹線を敦賀から小浜を回って京都を縦断し京都駅に接続しようという計画だ。京都府部分の8割がトンネルという無謀でとんでもない計画だ。リニアで問題になっている大井川水系の水涸れや自然体系の破壊もさることながら、掘った土の処分を考えただけでも大変な問題だ。金がないと言いながら、2兆円以上の資金をつぎ込んで小浜と京都を結ぶ意味があるのだろうか、考えてしまう。上賀茂の下をトンネルが通るかもしれないと聞くと「勝手に人の家の下を掘るな!」と言いたくなる。地盤沈下や地下水の枯渇など問題を挙げれば切りが無い。
おじさんに、「協力してやっていきましょう!」と声をかけて山を下りてくる。
○ ○ ○
京都でコロナの感染者が、200人台から一気に5000人越えまで急拡大した。
「やっぱり、祇園祭の影響が大きいのかも」とテレビを見ながら話をしていると、ここしばらくはまた我慢の日が続きそうな気配である。
【 2022年7月29日 記 】
コロナが流行りだしてから2年半がたつが、それまでは毎日のように通っていた「歴彩館」(冷房の効いた間仕切りされた個別スペースの自習室と府大付属図書館が利用できる)には、それ以降来ていなかった。自習室だけが限定的に解放されていたのは知っていたが、より快適で図書の貸し出しが府民に開放されている2Fの図書館の閲覧室が利用できないのでは魅力は半減するので敬遠していた。第2波か第何波かの間に何度か来たが、いずれも臨時休館で利用できなかったから、第6波が治まりかけた時にも「どうせまだ閉まっているだろう」と思い込んで利用していなかった。そうこうする内に第7波が押し寄せ、それまでにない勢いで感染者が増大して、これは歴彩館どころかあらゆるところが利用できなくなると思いきや、図書館も閉鎖する様子はないし、政府は感染者の急拡大にも拘らず「行動制限はしない」と宣言しするので、「もしや?」と思い、府立大のホームページを開いてみたら、自習室も府大付属図書館も開いているではないか。ホテル並みの清潔なトイレと個人ロッカー(ちょっと小さいが)も利用でき、食事スペースも用意されていたら1日中そこで過ごすこともできる。狭い自室にこもって電気代を気にしながらエアコンをつけているよりずっと快適だ。
3日前、早速バイクで乗り付け2階の閲覧室に向かう。入口の係員にカードを提示し(以前は自由に出入りできたが、今回はやはりコロナ対策か)区画内に入って、いつもの場所に向かう。外の景色の見える窓に向かってカウンター形式に設けられた閲覧席の椅子は、1mくらいの間をおいて間引かれていたが、それ以外は同じだ。
【 2階の閲覧室からは比叡山が望まれる 】
席に腰を下ろすと比叡山が以前と同じように迎えてくれる。
府立大学付属図書館なのに学生の姿はほとんど無い。早速書架を見て回る。地元地域の京都市の公共図書館に比べると圧倒的に数が多いし大学図書館なのでそれなりの専門図書が揃っているのがありがたい。読みたい本をいくつか手に取って不思議に思うのは、どれも新品のようで読まれた形跡が無いことだ。せっかくの図書を学生は利用していないのかと、もったいなくも気になるところだ。
久しぶりの図書館の空気に浸り、満足して家に戻る。
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3年ぶりに山鉾巡行が決まったという報道を聞いて、7月12日に四条に出てみた。すでに鉾立てが済んでいて懐かしい姿が四条通を飾る。
何年か前から、それまで7月17日に1回だけ行われていた山鉾巡行が「前祭」と「後祭」の2回に分けられて行われるようになったが、祇園祭は7月17日だという記憶が抜けきらない。(実は山鉾巡行以外に様々な祭りの神事が7月の初めから行われている)
【 四条烏丸から西方向を見るー手前は函谷鉾、左奥に月鉾 】
『祇園祭』は他の京都の3大祭りよりずっと魅力的だ。他の2つは、素人目には《一種の仮装行列》だ。(こんなことを言ったら関係者に叱られる)『時代祭』は別にして『葵祭』は、下鴨神社と地元上賀茂神社との神事であることは重々承知しているのだが、やはり祇園祭の方が愛着がある。絢爛豪華な山鉾巡行も見物だが、『宵山』(その前日は『宵々山』、またその前日は『宵々々山』・・・)がいい。そこに行ってみたら町民、庶民の息吹が直に感じられる。他の祭りにはない祇園祭のエネルギーが、よそ者の私たちにも伝わってくるのがいい。もうその宵山にもかれこれ20年以上は行っていない。
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京見峠には月1回くらいの割合で《水汲み》に通っている。今月も23日に行ってきた。ここの水で淹れたコーヒーは、インスタントコーヒーでもレギュラーコーヒーのように香り高く、透明な味が楽しめる。ご飯を炊いてもおいしいので、味噌汁でも何でも口に入る水はここのを利用している。そこでいつものように水を汲んでいたら、近くで何かの看板を設置していたおじさんが声をかけてきた。何の話かと思ったら、「この先の谷間に土砂を運んで谷を埋めている」という。そういえばこの間、この水汲み場にいたる狭い道でダンプカーとよく行き交うと思っていたらそう言うことだった。直ぐ熱海の土石流事故のことが頭をよぎる。
【 京見峠奥の船水(銘水)近くに設置された告発看板 】
今、北山では北陸新幹線延伸問題が大問題になっている。北陸新幹線を敦賀から小浜を回って京都を縦断し京都駅に接続しようという計画だ。京都府部分の8割がトンネルという無謀でとんでもない計画だ。リニアで問題になっている大井川水系の水涸れや自然体系の破壊もさることながら、掘った土の処分を考えただけでも大変な問題だ。金がないと言いながら、2兆円以上の資金をつぎ込んで小浜と京都を結ぶ意味があるのだろうか、考えてしまう。上賀茂の下をトンネルが通るかもしれないと聞くと「勝手に人の家の下を掘るな!」と言いたくなる。地盤沈下や地下水の枯渇など問題を挙げれば切りが無い。
おじさんに、「協力してやっていきましょう!」と声をかけて山を下りてくる。
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京都でコロナの感染者が、200人台から一気に5000人越えまで急拡大した。
「やっぱり、祇園祭の影響が大きいのかも」とテレビを見ながら話をしていると、ここしばらくはまた我慢の日が続きそうな気配である。