遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

立 夏

2023-05-06 16:31:40 | 鶴舞公園へ行って来ました
令和5年5月6日(土)

立 夏 : 夏はきぬ


今日5月6日は「立夏」、二十四節気の一つで夏の始めをいう。
「夏に入る」「夏来る」とも使われるが、南北に長い日本列島
では、気候の推移に差が在り、東北地方ではこの頃桜が満開を
迎える。
ところが今年は地球温暖化の所為も在り、何もかもが速く、、
花の咲く季節も相当早くなっている。既に東北は基より北海道
でも桜の散る頃である。

とは言え、春とは違う清々しさ、若葉のそよぎ、陽光や風の動
きにも夏が来たことを実感させられることが多い。
立夏でその思いを綴る「万葉集・二巻」に在る御歌、
「春過ぎて夏来たるらししろたへの衣干したり天の香久山」
(中国の歴法から学びたての四季の移行を取入れた歌)


またこの頃よく耳にし、口ずさむ歌に「夏は来ぬ」がある。
歌碑:小田作之助の出身、(新潟県上越市の大潟中学校内)

1986年(明治29年)5月に、三重県鈴鹿市出身の歌人の
佐々木信綱が作詞した。作曲は新潟県上越市出身の小田作之助
が曲を作った。2007年(平成19年)に、「日本の歌百選」
に選出されている。

「夏は来ぬ」 日本の唱歌、(明治29年)
 作詞 : 佐々木信綱、作曲 : 小田作之助

1)卯の花の匂ふ垣根に      卯の花はウツギ科の花で
  時鳥早やも来鳴きて      5月頃に白い五弁花が咲く
  忍び音もらす 夏は来ぬ    忍音は時鳥の年最初の声。
卯の花、
時鳥、

2)さみだれのそそぐ山田に    早乙女は田植えをする乙女
  早乙女が裳裾濡らして     玉苗は苗代から田に植える
  玉苗植うる 夏は来ぬ     苗のこと。
早乙女、
玉苗、

3)橘の薫る軒端の        橘(たちばな)ミカン科の
  窓近く蛍飛び交ひ       柑橘類で初夏に香り高い白
  怠り諫むる 夏は来ぬ     い小さな花をつける。
橘の花、
 
港にある荒子川公園では卯の花」咲き、木陰には著莪の花が、、、


また、ラベンダー園では躑躅との共演で美しさを競う、、、、。

みどり一色の中で、初夏の花が彩りを添える。


今日の1句(俳人の名句)

夏来る道の真中に草伸びて   細木 綾子