雑誌の編集をしている40代の女性が、山の魅力に引き込まれ、日々の生活の疲れを癒す、そんな話です。
主人公は登山をしたことがなかったのに、職場の友達に誘われて山の美しさに出会います。
それからは、困難やストレスがたまるとに一人で山に出かけます。
恋人との別れ、その後の槍ヶ岳登山。
親友との永遠の別れ、その後の裏磐梯の雪山。
山を登っていると無心になり、自分と向き合い、勇気をもらうことができる。
日常のための非日常体験は必要なこと。
これを読むと山に行きたくなります。
印象に残った文章。
正義が勝つとは限らないーなんて、小学生だって知っている。勝つのは、多くの場合、力の強い奴や声の大きい奴、頭のいい奴や可愛い奴だ。そんな経験は、子供だってする。
ーだけど、じゃない。だからーじゃないか。だから人は、いわずにはいられないんだ。
八月の六日間 (角川文庫) | |
北村薫 |
|
KADOKAWA/角川書店 |