いわき市のおやじ日記

K流釣り、K馬、そして麺食いおやじのブログ。
山登り、読書、映画、陶芸、書道など、好きなことはいろいろです。

「イニシエーション・ラブ」を読んだ

2016年06月07日 | 
イニシエーション・ラブ (文春文庫)
乾くるみ
文藝春秋

「最後から二行目で、本書は全く違った物語に変貌する」って本の後ろに書かれていたようで(Kindleで読んだので定かではない)、確かにずっと青春小説のような雰囲気だったのが、最後の最後に一気に別のものに変貌する。

騙されましたよ。性格が素直で、単純なので。

よくよく見てみればあっちこっちにトリックが仕掛けられていたわけだが、見抜けませんでした。真正直なので。

この小説に関しては映画「シックス・センス」と同様、絶対にネタを明かしてはいけない。

いろいろ批判はあるようだが結構面白いし、「必ず2回読みたくなる」と絶賛されたいただけのことはあると思った。

今読み終わったが、もう一度読み返してみようと思う。

 

読んでもカラクリが分からなかった方には素晴らしい解説サイトがあります。

イニシエーション・ラブ解説サイト「ゴンザの園

 

最後に、印象に残った文章。

 

「ーーだいたい頭が良いっていうけど、それって単に学校の成績が良かったっていうだけのことでしょ。今の詰め込み式の教育についていけたってことは、それだけーー素直って言えば聞こえはいいけど、そうじゃなくて、親の言うこととか、先生の言うこととかに素直に従ったってことで、 それって逆に言えば、本人の自立心とかがそれだけ育たなかったってことにならない?どこの大学に入ってたとか、そういうこととは全然無関係だと私は思ってるし。・・・・・」(石丸さんが鈴木に)

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安田

2016年06月05日 | 競馬

といえばシャボン玉ホリデーのキントト映画。

監督役のなべおさみに何度も「ヤスダーッ!」と怒鳴られ、思いっきりメガホンで頭を殴られ、理不尽な命令に黙々と従っていた安田伸さん。

最後に立場が逆転するのが面白かった。

クレージーキャッツ キントト映画

 

安田記念。

モーリスが圧倒的人気だろうが、サトノアラジンの差し切りに期待。

 

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「赤毛のアン」を読んだ

2016年06月01日 | 
赤毛のアン―赤毛のアン・シリーズ〈1〉 (新潮文庫)
モンゴメリ 村岡花子訳
新潮社

「赤毛のアン」は世界中で読まれている名作だが、カナダ以外では特に日本とポーランドで人気があるらしい。

理由は、訳が素晴らしいからだと聞いたことがある。

 

5月の「本を語る会」のお題だったので読んでみた。

「赤毛のアン」は若い女性が読むもんだと思っていた。

でもそういう先入観はいけない。

いい歳したおやじがこれを読んで、終盤はうるっとすることが度々あった。

 

孤児院から連れられてきたばかりの頃のアンは空想家で、思ったことをすぐ口に出す、喋ってばかりのちょっとませた女の子で、読んでいてあまり好きになれなかった(因みに宮崎駿氏はアンが嫌いらしい)。

でも失敗をしながら成長し、誰にでも好かれる女性に変わっていく。

少しずつ私もアンが好きになっていって、最後は大好きになってしまった。

アンを孤児院から引き取ったマリラおばさんもきっと私と同じ気持ちだったと思う。

 

以下、心に残った文章を記す。

「でも私も競馬って、あまりちょいちょい行くところではないと思ったわ。だってひどく魅力があるんですもの。」(アンが競馬を見に行って)

「とても素晴らしかったわ。私の生涯で画期的なことになると思うの。でも一番良かったことは家へ帰ってくることなの」(アンが家から離れて学校に通うが、冬休みに帰宅した時)

「まるで誰かが春が来るまで森のもの全体を木の葉の毛布でくるんでしまったようよ。」(アンが親友のダイアナと森で過ごした時)

「むやみに小言を言うなという戒めが、教会にあっても良さそうなものだね。」(マリラおばさんがアンに)

「なつかしい、美しい考えは宝石のように胸にしまっておくほうがすてきだわ。笑われたりおかしなことだなんて言われたくないのよ。大げさな言葉は使いたくなくなったのよ。そういう言葉を使ってもいいだけの大人になったのに使いたくないなんて残念なことね。」(口数が減ったアンにマリラおばさんが「前の半分もしゃべらないじゃない?」といったことに対してアンが)

「それにミス・ステイシーが短い言葉のほうが長いのより強くて、いいとおっしゃったんですもの。」(同上、ミス・ステイシーは学校の先生)

「一生懸命にやって勝つことの次にいいことは、一生懸命にやって落ちることなのよ。」(アンが奨学金を受けられるかどうかの試験を前にして)

アンは自分のすべきことを見てとった。これを避けず勇敢にそれを迎えて生涯の友としようと決心した。 ー 義務もそれに率直にぶつかる時には友となるのである。(最愛のマシューおじさんが亡くなるという困難の後に)

道にはつねに曲がり角があるのだ

 

余談ですが、「赤毛のアン」の面白いブログがあったので、最後に紹介します。

カナダ人もびっくり! イタリアに『赤毛のアン』を広めたのは日本だった!

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