目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

「社会的な難民の家」

2006年12月16日 | 佐渡だいすきネタ
世の中は、自分が想像もしていなかったようなことが多いものです。
それはよいことも悪いことも含めて。

これまで同じ集落の人と一緒に何度か、味噌作りをしたり
石けん作りなんかをしていたけれど
その時に必ず、何人かのおじさんが一緒でした。

私はてっきりお友達なのだと思っていたけれど、
ある時「共同生活者なのだよ」と言っていました。
事情があって、職を失ったり、住所をもてない人が寄り合って
共同生活をしている人達、なのだという。

そういう人達に対して、ささやかでも仕事を提供し、自分のポケットマネーから
お金を差し上げているらしい。
柿の収穫、とか建設のお仕事とか。

すごい、と。
ボキャブラリーのない私はそんな風に思って、それから
「そういう人達に対して、門戸を開いている人はすごい世界観を
お持ちですね」と正直に感想を述べた。

そうした人達に対して、職を提供できることもすごいと思うけれど
何よりもすごいのは「住居を提供できる」人ではないだろうか。

聞くと
「現在その方に住居を提供している人は、かつてベトナム戦争が
あった時に、難民を受け入れ自宅を提供したい」と思い活動をしていたらしい。
しかし、親戚からの猛反対にあい、あえなく断念。

時を経て、今また「国内難民」ともいえる失業者があふれてる現代に、
そういう人に対して、再び自分の住居を提供しようと活動を始めたのだそうです。

今回の画像は、その方達の家なのですが、
実に立派な家で「旧家」ですね。
手入れも見事になされていて、とても失業者の方達が住んでいる家とは
思えない…。言い換えれば自分の住んでいる家のほうが失業者が住んでる
っぽいかも(笑)
猫も一緒に住んでいて、まったりと暮らしていました。
薪で暖をとっているので、煙突からは煙がもくもくでていて、生活観があります。


その住んでいる方達も、決して何かが決定的に「欠けている」人たちで
はありませんでした。
手に技術ももってらっしゃる方達でもありました。
かつて、どこかの居酒屋さんで働いていたらしく
鶏をしめるイベントの時に、
「昔は、少しでも原価を安くあげるために、老鶏を買ってきて、それをさばいて
肉を作った」という話を、言葉少なにトツトツと話してくれました。

「佐渡にこういう人達を救おうとする人がいるとは」と言ったら
「どこにでもそういう人はいると思うよ。
ただ、あんまり表舞台に出ないというだけで」と話してくれた。

この事実を知ることができたことはとても嬉しい。
そしてこうした現実は、社会の影の部分だと思う。
この影の部分に対し、明るく接しているこの集落の人を
どこかで見習えたらいいな、と思いました。







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1 コメント

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Unknown (akiko)
2006-12-16 15:01:25
わたしの仕事の関係者で佐渡出身ではないけど小木在住のお医者さんがいて、ニートだかホームレスだかを対象に炊き出しをしたり、その他の活動をしているとききました。
詳しくはわからないけど。
御存知ですか?
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