今回の記事は前回「図書館説明会に行ってきました」の続きです。
沢山の方たちが沢山の意見を絶え間なく伝えていました。
私が伝えた意見は、今年度から廃止されてしまった
保育園へのサービス「自動車文庫」を継続してほしいというものです。
「自動車文庫」とは、息子が通っている保育園に月に一度くらいのペースで
絵本を積み込んだ自動車がやってきて、司書さんが読み聞かせをしてくれるものです。
子ども達は、コンテナに入っている山ほどの本の中から
好きな本を借りることができます。
図書館に足を向ける機会のない子ども達にとって、
絵本とふれることのできる貴重な機会です。
「車に絵本が沢山つんである」なんて、
それだけで小さな子どもはうきうきするような出来事です。
保育園の子は、親が連れていかなければ図書室に足を運ぶことはできません。
だから、園児によっては
人生初の「自分で絵本を選ぶ機会」を得られるサービス。
大人が想像する以上に、大切な事業だと思います。
この事業も今回の経費削減の一環として、3月の年度末に終了することを
保育園の入口に貼られた1枚の「お知らせ」で知るのみで、
その扱いの小ささにも、随分寂しい思いをしました。
社会教育課の方は、この自動車文庫の存在はご存知なかったようでしたが、
説明会の中で、元・畑野図書室の司書さんが出席されていたので
説明をしてくれました。
・自動車文庫が旧畑野町の頃からの事業だったこと、
・その方は、複数の図書室での兼任であり、業務がギリギリの中でなんとか継続してきたこと、
・しかし、本年度から畑野図書室の司書ではないために自動車文庫はできなくなったこと、
・だけども、読み聞かせは継続して行っていること(ボランティア?)
などをお話していました。
その方は、事業継続を望むといったことは明確に発言はしていませんでしたが、
それがわかる発言内容でした。
これを受け、別の方が
「佐渡にいる司書さんは、業務が大変な中で非常に様々な仕事をしてくれている。
少ない月給で頑張ってくれている。
こうした頑張っている司書さんはは佐渡にとっても財産だ。
こうした人たちを教育委員会の人は経費削減という理由でいなくさせるのではなく、
もっと予算を持ってきてあげなくてはいけないはず。」
という主旨の発言をされ、「わが意を得たり」という感じで
救われた想いがしました。
加えて、佐渡市のように島である奄美大島などの例をあげて、
「その島に比較すると、佐渡市は一人あたりの図書整備費が極端に少な過ぎる。
それなのに、さらに削減しようとしている」
ことを指摘されていた方もいました。
他に、新穂で読み聞かせの活動をされている方が、
図書室化すると、土日はあかない、平日は17時まで。
これでは一般の方が図書室は利用できないと訴え、
土日の開館をやめることが、
いかに子ども達から本にふれる機会を『奪う』ものだということを、
自身の体験をまじえながら、切々と訴えていました。
畑野図書室も新穂図書室も、
他図書室や図書館に比べると、極端に貸し出し数が少ない事実があります。
佐渡市が用意してくれた全図書館・図書室の貸出し図書数の資料
では、畑野地区や新穂地区の人は本を読まない人たちなのでしょうか?
いえ、こういう見方もできるのではないでしょうか。
司書がいないから、貸出し数が少ないのだと。
会場にいる方たちが、こういう発言をした時「そうだそうだ!」と
声があがったものがありました。
それは「人(司書)がいない所には、人がこないのです。
この表を見ると、司書がない図書室には人がきていないことが明白です。
人がいる所には人がくる。いかに人が大切かがわかる。
この表を削減する理由でなく、増員する理由にしてほしい。」
ネガティブに見ようと思えば、いくらでも思える。
でもポジティブに見ることもできるのです。
企業ならば、打ち切りにする部署(?)かもしれません。
でも行政なのです。
教育を、図書館事業を「お金」で、
お金「だけ」で、判断するべきことではないはずです。
教育委員会の方が、
こうした発言を受けて
「皆さんの発言で、図書館をいかに大切に思っているかはよくわかる。
しかし想いだけではどうにもならないところがあり、
まずはお金を得て、その上で考えなくてはいけないところがある」と発言されていました。
また、「事業をやるという大きな目標があれば予算がとってきやすいが、
日々継続する事業には予算がつけにくい現実がある」
とも言っており、この問題の根の深さを知りました。
「図書館の大切さを訴えるだけでは、予算はとれない」
と言われているのです。
行政と市民との想いの違い、そして大きな溝を知りました。
これはひとつの事実と受け止めるならば、
どうしなくてはいけないのか。
市民と行政の架け橋を何が担うべきなのか、
非常に大きい問題を突きつけられているように思いました。
「佐渡市図書館の未来を考える」さんでは、他地区の説明会の様子も
詳しく掲載されています。
自分が住んでいる地区はどんなことを話されたか、質問したのか
気になる方は是非ご覧ください。
トップの画像は、「地域の図書館をよくする会」の方が
作った軽トラの広報車。
拡声器で図書館の無人化と説明会への参加を促しながら、新穂役場までやってきました。
感動的!
沢山の方たちが沢山の意見を絶え間なく伝えていました。
私が伝えた意見は、今年度から廃止されてしまった
保育園へのサービス「自動車文庫」を継続してほしいというものです。
「自動車文庫」とは、息子が通っている保育園に月に一度くらいのペースで
絵本を積み込んだ自動車がやってきて、司書さんが読み聞かせをしてくれるものです。
子ども達は、コンテナに入っている山ほどの本の中から
好きな本を借りることができます。
図書館に足を向ける機会のない子ども達にとって、
絵本とふれることのできる貴重な機会です。
「車に絵本が沢山つんである」なんて、
それだけで小さな子どもはうきうきするような出来事です。
保育園の子は、親が連れていかなければ図書室に足を運ぶことはできません。
だから、園児によっては
人生初の「自分で絵本を選ぶ機会」を得られるサービス。
大人が想像する以上に、大切な事業だと思います。
この事業も今回の経費削減の一環として、3月の年度末に終了することを
保育園の入口に貼られた1枚の「お知らせ」で知るのみで、
その扱いの小ささにも、随分寂しい思いをしました。
社会教育課の方は、この自動車文庫の存在はご存知なかったようでしたが、
説明会の中で、元・畑野図書室の司書さんが出席されていたので
説明をしてくれました。
・自動車文庫が旧畑野町の頃からの事業だったこと、
・その方は、複数の図書室での兼任であり、業務がギリギリの中でなんとか継続してきたこと、
・しかし、本年度から畑野図書室の司書ではないために自動車文庫はできなくなったこと、
・だけども、読み聞かせは継続して行っていること(ボランティア?)
などをお話していました。
その方は、事業継続を望むといったことは明確に発言はしていませんでしたが、
それがわかる発言内容でした。
これを受け、別の方が
「佐渡にいる司書さんは、業務が大変な中で非常に様々な仕事をしてくれている。
少ない月給で頑張ってくれている。
こうした頑張っている司書さんはは佐渡にとっても財産だ。
こうした人たちを教育委員会の人は経費削減という理由でいなくさせるのではなく、
もっと予算を持ってきてあげなくてはいけないはず。」
という主旨の発言をされ、「わが意を得たり」という感じで
救われた想いがしました。
加えて、佐渡市のように島である奄美大島などの例をあげて、
「その島に比較すると、佐渡市は一人あたりの図書整備費が極端に少な過ぎる。
それなのに、さらに削減しようとしている」
ことを指摘されていた方もいました。
他に、新穂で読み聞かせの活動をされている方が、
図書室化すると、土日はあかない、平日は17時まで。
これでは一般の方が図書室は利用できないと訴え、
土日の開館をやめることが、
いかに子ども達から本にふれる機会を『奪う』ものだということを、
自身の体験をまじえながら、切々と訴えていました。
畑野図書室も新穂図書室も、
他図書室や図書館に比べると、極端に貸し出し数が少ない事実があります。
佐渡市が用意してくれた全図書館・図書室の貸出し図書数の資料
では、畑野地区や新穂地区の人は本を読まない人たちなのでしょうか?
いえ、こういう見方もできるのではないでしょうか。
司書がいないから、貸出し数が少ないのだと。
会場にいる方たちが、こういう発言をした時「そうだそうだ!」と
声があがったものがありました。
それは「人(司書)がいない所には、人がこないのです。
この表を見ると、司書がない図書室には人がきていないことが明白です。
人がいる所には人がくる。いかに人が大切かがわかる。
この表を削減する理由でなく、増員する理由にしてほしい。」
ネガティブに見ようと思えば、いくらでも思える。
でもポジティブに見ることもできるのです。
企業ならば、打ち切りにする部署(?)かもしれません。
でも行政なのです。
教育を、図書館事業を「お金」で、
お金「だけ」で、判断するべきことではないはずです。
教育委員会の方が、
こうした発言を受けて
「皆さんの発言で、図書館をいかに大切に思っているかはよくわかる。
しかし想いだけではどうにもならないところがあり、
まずはお金を得て、その上で考えなくてはいけないところがある」と発言されていました。
また、「事業をやるという大きな目標があれば予算がとってきやすいが、
日々継続する事業には予算がつけにくい現実がある」
とも言っており、この問題の根の深さを知りました。
「図書館の大切さを訴えるだけでは、予算はとれない」
と言われているのです。
行政と市民との想いの違い、そして大きな溝を知りました。
これはひとつの事実と受け止めるならば、
どうしなくてはいけないのか。
市民と行政の架け橋を何が担うべきなのか、
非常に大きい問題を突きつけられているように思いました。
「佐渡市図書館の未来を考える」さんでは、他地区の説明会の様子も
詳しく掲載されています。
自分が住んでいる地区はどんなことを話されたか、質問したのか
気になる方は是非ご覧ください。
トップの画像は、「地域の図書館をよくする会」の方が
作った軽トラの広報車。
拡声器で図書館の無人化と説明会への参加を促しながら、新穂役場までやってきました。
感動的!
本当ならば、図書館大好きママさんのように思う人たちにとって当たり前に提供できる
サービスであってほしいのですが、それが難しいというのは
かなしいことだし、(ちょっと大げさな言い方かもしれませんが
あってはいけないことなのではないかなあ、なんて思っています。もっと早く意見交換会の日取りをアップすればよかったですね。ごめんなさい!
図書館には掲示・・・されていたんでしょうね。(汗)
私は一図書館好きにすぎないのですが、
本が好きだし、娘にも好きになってほしいなあ、と思っています。
私の主観的な観点で書かれているので間違いがないか心配ですが、もしご指摘ありましたら是非お願いします。