昨日は仕事の都合で長崎地裁までは残念ながら行くことができませんでした。
やはり傍聴希望者が多く、知人は夫婦で行ったけど二人とも抽選漏れで傍聴できなかったそうです。
なので、今日の新聞報道から。
「覚えていない」「把握していない」「分からない」でよく石木ダムは「必要不可欠」などとよく言えるもんだな~(笑い)
テレビ報道も今回はかなり厳しい。
<KTNのテレビ報道より>
石木ダム裁判 水需要予測の「裏づけない」
http://www.ktn.co.jp/news/20171225163308/
石木ダムの事業認定取り消しを求める裁判が
長崎地裁で開かれました。事業認定の根拠の
1つでもある佐世保市の水需要予測について、...
原告の建設反対派は、厳しく質しました。
石木ダム建設絶対反対同盟 岩下和雄さん
「これだけの方が石木ダム反対に参加しても
らっていることを、しみじみ力強く思ってい
ます」
裁判は、東彼・川棚町に建設予定の石木ダム
をめぐり、反対する地権者らが、土地の強制
収用を可能にする事業認定を取り消すよう国
に求めているものです。長崎地裁で開かれた
口頭弁論では、事業認定の根拠の1つとなっ
た佐世保市の水需要予測を行った当時の責任
者の証人尋問が行われました。この中で、焦
点となったのがSSK・佐世保重工業が使用
する水量の予測です。当時の責任者は、2倍
に増えるとの予測を出していますが「裏づけ
はとっていなかった」と話し、SSK側から
の水の要求については「記憶にない」としま
した。石木ダムをめぐって、県は、裁判と並
行し、現地での関連工事を進めています。
「現場事務所に入ります。立ちふさがらない
ですくだい」
地権者やその支援者は、工事の中断と話し合
いを求めていますが、県は、深夜に重機を運
びこむなど、司法の場だけでなく、建設予定
地でも両者の対立は深まっています。建設反
対派を支援する「パタゴニア日本支社」の調
査では、建設「反対」が、「賛成」を上回り、
およそ8割の人が「説明が不十分」とする結
果も出ています。ダム建設を進める県や佐世
保市には、改めてダムの必要性について具体
的な根拠と説明が求められています。
先日の治水の尋問の際は「平行線」という報道もありましたが、今回はニュアンスがかなり違いますね。
尋問終了後の原告側弁護団の報告動画(非公開)を見ても、かなり追い詰めたような感じです。
石木ダム建設はつまるところ、
「利水、治水のためというのは口実で、ダム建設という公共事業で土建屋に金儲けをさせることが目的」
なのです。でもそれをあからさまにいうことができないので、いろいろな理屈や数値をくっつけて正当化
しているのが被告側(国、県、佐世保市)。その欺瞞性をひとつひとつひとつ引きはがそうとしているのが
原告側(地権者)なのです。
石木ダムありきで、それに合わせて理由付けをしているのであちこちで「綻び」が出ます。その「綻び」を優秀な
原告弁護団が見逃すはずがありません。
これまでの証人尋問の内容を把握した限りでは、石木ダム建設の必要性がないことを証人たち自らが告白している
ような状況であり、ましてや13戸の土地や家屋を強制収容し、豊かななこうばるの自然を壊してまて強権的に進
める事業ではないことがますます明らかになってきているように感じました。
だからといって原告に有利な判決が下されるとは限らないことはわかっています。
「行政に不利な裁定は絶対にしない」という固い信念を持った裁判官もいるかもしれませんので(笑)。
石木川まもり隊のブログに尋問のやり取りがレポートされていました。
http://ishikigawa.jp/blog/cat01/3489/
前回の治水についての尋問がTKOなら今回は完全にノックアウト状態。
年が明けると佐世保市の水需要予測にお墨付きを与えた御用学者二人の尋問ですが、一人は敵前逃亡(尋問拒否)、
もう一人は長崎地裁まで来たくなくていやいや東京で尋問に応じる模様。
とどめを刺せるか。