ある日、「白内障の手術片目4分」の、TVドキュメンタリーがあった。
三井記念病院の優れた眼科医が、独自の手術法を開発し、
一日40件くらいの手術をこなすという、
また予約は半年先まで一杯とあった。
たまたま、重症患者の一人が、取材されていた。
この方は、糖尿病が引き金になり、急激な白内障の進行で、
半年ほどで全盲になっていた。
また白濁した水晶体は、石のように硬くなり、
普通の眼科医では手術不可能となっていた。
さすがに困難な手術であったのだろう、片目15分ほどを要したが、
無事眼内レンズの挿入を終わり、視力は完全に回復した。
全盲の患者さんは、食事すら自分で出来ないのである、
ほぼ寝たきりとなっていた。
全盲の恐ろしさを、このとき初めて知った、本人も家族も大変である。
ある日、急に目の中に“毛糸のほぐれたようなもの”が、黒く見え始めた。
視野の中央部で動き回り、見にくいこと、この上なしである。
早速、眼科で検査、硝子体内部に出血しており、
血液のすじが網膜に影を落としているのだという。
血圧のコントロールはうまくいっている、治療する方法はない、
あとは自然の成り行きに任す以外にないといわれた。
使いすぎれば衰えるの喩えであろうか、
在職中から目を酷使したことも一因かと、自己判断している。
パソコンも、ほどほどにしようと思い始めたが、
目を使わない生活はできないのである。
困っているのである。