10年目の登山
若いころよく登った山も、辛く苦しい思いをしてまでも山に登るのはもう無理かもしれないと思って、最近では山に登る
こともなく、ウォーキングを楽しんでいたのですが・・・
それが、白馬の八方尾根までリフトを乗り継いで行ったら、苦しい登山をしなくてもたくさんの高山植物を見ることができる!
なら、今夏の旅行はこれで行こうと計画を立てはじめたところ、夫がせっかくなら唐松岳まで登ってみようと言い出し、
久しぶりのアルプス登山となりました。もう登山靴を履かなくなって10年近くたって、すっかり自信をなくしていたのですが。
リフトを乗り継いでトレッキングスタート
北アルプスの唐松岳は、標高2696m、白馬八方のゴンドラ山麓駅から標高1831mのトレッキング地点までリフトで
運んでくれます。
そこから八方池までの1時間30分は八方尾根自然研究路となっていて、この季節貴重な高山植物にたくさん出合う
ことができます。
ところが高山植物についカメラを構えてしまいペースダウン、これからのコースタイムが心配になり、写真は帰りに撮る
ことにして、カメラをしまうことにしました。
八方池から唐松岳まで
標高2080m地点の八方池、この池からは白馬連峰が鏡のように映しだされるはずですが、残念なことにガスの中、
行きは深い霧の中でしたが、帰りに神秘な姿をみせてくれました。
登山道脇には雪渓もみられます。
ここからいよいよ唐松岳への本格的な登山道になります。雨こそ降っていませんでしたが、
第3ケルンまでは、ほとんどガスの中でしたが、運よく雲が切れてきました。
雲の切れ間から、残雪が美しい不帰ノ嶮、天狗の頭、白馬鑓ヶ岳、そして白馬岳が姿をだしました。
周りからも歓声が上がります。
丸山ケルン尾根から、左には五竜岳、鹿島槍ヶ岳がガスの合間に見え隠れしています。
鎖場もある細い登山道をまきながら、唐松岳を目指します。
11時30分、唐松岳頂上山荘に到着、あいにくガスに覆われてしまいました。
下りは短い夏を惜しんでいるようにたくさんの高山植物を堪能しました。
朝7時から登り始めて、山麓駅に下り立ったのは午後4時、ほんとに久しぶりの山行でしたが、自分の呼吸と一歩一歩踏み
しめる足だけが頼り!誰に合わせることもなく、遅々として進むスローペースに、この年齢になったからこそ味わえる登山の
楽しみ方と、とても充実した思いでした。