伊豆大島を襲った豪雨から1週間、お天気は前日まで災害が心配されるような大雨でしたが、翌月曜日(10月21日)
は青空も覗き、気持ちのいい秋晴れの中、第9回目の大山街道ウォーキングを進めることができました。
大山を中心に丹沢山系が広がり、いよいよ裾野に入ってきた感じがしましたが、肝心の大山は雲が多く、
この日は見ることはできませんでした。残念!
朝9時30分小田急線本厚木に下り立ち、大山街道である県道601号線を相模川沿いに南下します。
上下一車線の道は交通量も多く、最勝寺、熊野神社などがあり、かっては村の鎮守を果たした大きな樹木があり、
村の中心だったことを物語っています。
バス通りには「岡田一本杉」というバス停も残り、一本杉そのものは残っていませんでしたが、厚木宿が
この辺りまで賑わいを見せていたのでしょう。現在ではソニーの近代的な社屋が続いています。
東名高速道路の高架下をくぐると、浄土真宗の長徳寺があり、手入れも行き届いた、とても立派な庭園でした。
ここで私たちも休憩を取りました。
その先、法徳寺の大王松もりっぱでした。この大きさの大王松は始めてみるような気がします。
街道を歩いていると時に、街道の目印が古い石塔や石仏だったりすることがありますが、字は風化し苔むして、
さっぱり読むことができないことがあります。
ただ、石仏の表情はどれも柔らかく、街道を行き交う旅人を見守ってきたのではとほっと感じたりします。
厚木市内、国道129号線を横断する手前角に薬師堂があり、酒井寅薬師と言って、薬師如来は12年に
一度寅年に開帳され、何百年も伝承される無形文化財であると案内板に説明がありました。
固く閉ざされ中を見ることはできませんでしたが。
この薬師堂の前にある「酒井の道標」は、かってここ酒井村が大山街道や八王子道の追分であり、道標の4面には
それぞれ東西南北への地名が記されていたらしいのですが、判明できるものではありませんでした。
私も車ではよく利用する国道129号線を横切ります。
朝は青空だった空も、すっかり雲が覆い、大山も今回は雲の中、少し残念でした。
厚木を過ぎて愛甲の宿場に入ってきますが、なぜか信号は「愛甲宿」ではなく「宿愛甲」
街道は小田急線愛甲石田駅前を通ります。時間もコースタイム通りの正午、ランチタイムとなりました。
賑やかに和食の御膳を近くのレストランで囲みました。午前中消費したカロリーは、すでにオーバーした模様・・・。
午後は国道246号線沿いにある浄心寺、本尊は南北朝時代作の阿弥陀如来像、萱葺き屋根の山門で、
交通量の激しい246号線沿いとは思えないほど静寂なお寺でした。
246号線を横断後、小田急線沿いにしばらく歩きます。成瀬小学校の角にある白金地蔵、大山街道と荻野道との
三差路に位置しています。大山道はすっかり畑や田んぼの中、小さい道が続きます。
大山の頂きこそ雲の中ですが、すっかり丹沢山系が連なりもう大山の裾野にやってきたようです。
伊勢原市の粕谷宿に入りました。ここは立派な門構えと広い庭、道路に当時の名残りが感じられます。
少し先の普済寺は、境内に市内最大の多宝塔があり、ここからの大山はその姿が美しいと言われているのですが、
もちろん雲の中、多宝塔も頭部が落ち、少し残念な姿でした。
さらに進むと、巨木が何本もある森の中に高部屋神社があり、ここは「延喜式神名帳」に記載されている相模国13座の
1座で、茅葺きの拝殿、彫刻が施された本堂、銅鐘も神奈川県指定重要文化財と、どれも風格のある総鎮守でした。
街道は国道246号線でぶつかり、粕谷宿の終点となります。
この下粕谷信号を渡ると目の前に東海大学医学部付属病院の大きな建物が迫り、9回目のゴールとなりました。
バスで伊勢原駅に出て、小田急線伊勢原駅より帰路につきました。
次回は紅葉の頃、大山登山道に入っていく予定です。