師走になると毎年繰り返されるこの慌ただしさ、大掃除、買い物、仕事の片付け等、新しい気持ちで新年を
迎えたいと思いながら、あまり変わりばえもしないのですが・・・、なぜかパソコンが不調になるのも暮れ、
慌ただしくパソコンの中味の整理もしなければならず、気が付けばネット上のパスワードの管理もバラバラ
なことに気が付き、この際パスワードも整理しようなどと、余計な仕事を増やし、ひとりであたふたとした年
の瀬を過ごしています。
整理と言えば、いろいろ貯め込んだポイント、航空会社のマイレージも2人分の国内航空券交換の時期、
では年内にこれも片付けようと四国高松まで往復することになりました。
高松と言えば「讃岐うどん」、せっかく行くなら瀬戸内海に浮かぶアートの島「直島」に行って、
隣の小豆島にも、さらに金毘羅参りもしてみようと、欲張った2泊3日の旅をこの押し迫った年末に決行す
ることになりました。
旅のまとめは年が明けて、ゆっくり写真の整理と思いますが、取り敢えず金毘羅参りの報告を
江戸時代に庶民にとって「お伊勢参り」と並んで「金毘羅参り」は一生に一度の夢であったとも言われています。
金毘羅宮は琴平山の中腹に位置し、本宮まで階段が785段、奥社まで登るとさらに583段、全部で1368段と
いうことになります。
高松から「ことでん」電車に揺られること1時間。駅からすぐに表参道が始まります。
参道の両側にはびっしりお土産物屋が、杖はどのお土産物屋でも無料で貸し出しています。
かごで登ることもでき、その時歩行者は石段の両脇によけなければなりません。果たして乗り心地は・・・。
100段あたりで、重要有形民俗文化財「備前焼狛犬」があり、ほかにも多くの文化財がこの広い境内に
点在しています。
階段を登るのはそれなりにたいへんですが、これらの文化財を見ながら登るのは、息が切れそうな頃、
目の当たりにする建造物に、足の疲れを忘れさせてくれます。
急で長い石段が続く、続く、続く・・・振り向けば、登ってきた先に讃岐平野が広がって
ニ層入母屋造・瓦葺の大門を潜ったあたりに、白い大きな傘の下では、それぞれべっ甲飴が売られています。
この宮域での商いを許された露天で五人百姓と呼ばれ、飴の袋の外からとんかちで割って食べるという
ユニークなもの、その飴割り用の小さなとんかちも一緒に同梱されていました。
石段492段目、広場の御厩には、神様が乗る「神馬」が飼養されています。
小柄で可愛いつぶらな瞳をした神馬はちょっと暇そう。神馬舎が噛んでいるうちにすりへってしまったようです。
社務所門の中に書院があり、丸山応挙の襖絵があります。迫力のあるすばらしいものでした。
石段はカーブしながら、天保時代の芸術の精華を集めた建物と言われる旭社を過ぎます。
急な石段は4段階に分かれている御前四段坂、ここを上りきると御本宮の姿が現れます。
785段目で御本宮。御祭神は大物主神と崇徳天皇で、海上守護の神として古来から仰がれています。
天上には桜樹の蒔絵が施されています。
航海安全祈願の船の絵馬が多くみられる絵馬殿 入母屋造りの檜皮葺の神楽殿
ここからの眺望はみごとです。讃岐平野が広がり讃岐富士をみることができます。
遠くに瀬戸大橋も見ることができました。
本宮を向かって右に進むと、奥宮が納められている残り583段の石段の参道が続きます。もうほとんど山の中、
途中途中に摂社や末社、鳥居があります。
さすがに参拝者の多くは本宮までなのでしょう。ぐっと参拝者は少なくなってきました。
1368段の石段をすべて登りきると奥宮、巌魂神社の朱色の社殿が現れます。
奥宮左側の岩壁を見上げれば岩に彫られた天狗と烏天狗
帰りは門前町にある、日本最古の芝居小屋「金丸座」に立ち寄ってみました。
国の重要文化財に指定され、現在でも「四国こんぴら歌舞伎大芝居」が開催されています。
また、訪れる機会があったら是非観てみたいものです。
と、まぁ「金毘羅船々 おいてに帆かけて シュラシュシュシュ」と、今年も元気に歩き納めとなりました。