今までの悪天候を取り戻すかのように、見事に晴れた連休でした。庭の菊が香り、葉が色づき、
秋の陽を惜しむかのように小さな庭も輝いて見えます。
連休はどこも紅葉狩りで道路も渋滞が予想されたので、なんとか渋滞にハマらない行先はと考え
て千葉方面に目を向けました。
久里浜からフェリーで金谷港に渡り、美味しいお寿司を食べるというのが大きな目的!
ただ鋸山は、金谷港から目と鼻の先なので、以前ロープウェーを使って鋸山の展望台に行ったこ
とはあるので、今回はお天気もいいので歩いて鋸山に登ってみようということになりました。
久里浜のフェリー乗り場の駐車場に車を置いて、8時20分久里浜発千葉の金谷港まで40分の船旅。
カモメが人にもよく慣れているのでしょう。デッキに出るとよく頭上を飛んでいきます。
鋸山山頂へのアクセスは、いくつかコースがあり、難易度の高い沢コースは以前、このブログの
コメント欄に書いてくださるkurakさんが登り大変だったことを思い出し、このコースは避けて、
昔房州石を切り出し、石切り場から麓までの運搬に使われた車力道コースを選ぶことにしました。
鋸山は標高329メートルですが、ほぼ海抜0メートルから登るので、それなりの厳しい登り道が
続きます。
この車力道は、車力と呼ばれる女性たちによって、1本80Kgの房総石3本を「ねこ車」と呼ばれる
荷車に乗せてこの急坂を引きずり下ろし、麓や港に石を下ろした後は、ねこ車を背負って石切り場
まで坂を上り、一日三往復もの重労働であったと石切り場の歴史板に書かれていました。
産業遺産として当時の繁栄を物語ることもできますが、一方でその労働はどんなに過酷なものであ
ったかと、車力道に刻み込まれたねこ車の車輪の跡を歩きながら思いました。
切り立った石切り場の跡と洞窟
鋸山の頂上は、名の通り鋸の刃のようなアップダウンが続くので、山頂は視界もあまり開けていま
せんでした。
展望台からは、保田方面がよく見えました。
伊豆箱根方面も開け、かすかですが正面に富士山も捉えることができました。
おっとノコンギクと見間違いそうに、ダイモンジソウが岩肌に咲いていました。
午後1時半、金谷港に着きました。なかなか変化に富んだ楽しいハイキングでした。
この日の目的、美味しい地魚のお寿司にもありつけて大満足でしたが、写真を撮り忘れてしまい
ました。
晴天に恵まれ、この日の秋の空は格別でした。
山の木々の合間から見た秋の雲
海から見た秋の空は広く、高く
夕日と雲が織りなす秋の空