僕と猫のブルーズ

好きな音楽、猫話(笑)、他日々感じた徒然を綴ってます。
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「風立ちぬ」と藝祭

2013年09月08日 | Art・本・映画
金曜日は夏休みを取る。夏バテ、その他色々で疲労困憊。
何か刺激がほしい、オレのアタマをガツンと割るような刺激が。
そういうときは優れたアートを見に行くに限る。
で銀座に宮崎駿監督の「風立ちぬ」を見に行く。
ボクは学生時代から宮崎さんの作品を見てるが、映画館で見るのは「もののけ姫」以来。
「もののけ姫」以降の新作が出るたびのお祭り騒ぎや「説教臭い作風」に
毎度の「清く正しい少年少女が超能力を発揮して活躍するファンタジー」の繰返しに
正直辟易していて離れていた。
ただ、「風立ちぬ」は近代の日本を舞台に大人の男性が主人公、ファンタジー要素皆無
ということで期待して見に行った。

ウィークデーということで映画館はそんなに混雑していない。
ちょうど宮崎さん引退会見がある日ということでTV局がカメラを入れたり
観客にインタビューをしていたりした(ボクも受けました(゚゜)\バキ☆)

映画の内容は・・公開中なので詳細は避けますが・・・
静かな・・静かな作品でした。映像詩といっても良い。
近代日本の「欧米に追いつけ、追い越せ」を進めて戦争を引き起こし、
多くの犠牲者を出す姿は・・・
現代の日本に重なる。高度成長、バブル、公害、不景気、震災、原発事故。
そのうえで尚「東京オリンピック招致」でお祭り騒ぎ。ホント懲りない国だな。

主人公次郎は幼少の夢を追い続けて飛行機の設計に自分の人生を賭ける。
「美しい夢」であると同時に「人の命を奪う呪われた存在」である飛行機。
次郎は「戦争に使われると分かっていて」新技術の開発に精を出す。
「戦争反対」なんて絶対言わない。
彼は戦争に手を貸したのかも知れない。でもボクは彼を責める気になれない。
だって、それは彼の仕事だから。
戦争は国策だ。国の命令に従って戦闘機の性能向上に励んだ一介の技術者
が非難を受けるべきだろうか?
じゃぁ原発は?原発を開発した技術者は「悪」なのか?
大体、オレたちが喜んで使ってるインターネットも元は軍事技術の応用だ。
戦争、原発、それを決めたのは国だ。そして、それを止めなかったのは
国民全体だ。一個人を責めても仕方ないんじゃないか?

後半の次郎と菜穂子の美しいラブストーリーにはドキドキした。
2人のラブシーンが凄く色っぽい。
齢72歳の爺さんがこんな艶やかなラブシーンを描けるのか。
時代は進み次郎の夢も・・・破れる。
ラストシーンのあまりに直接的なメッセージ、ズシンと来た。

72歳の最後の覚悟、しかと見せて貰った。
でも引退なんて冗談だろ?こんな瑞々しい作品が創れるんだ。
クリエイターとして、まだまだイケるだろ?
オレは「風立ちぬ」の次が見たい。どんなカタチでもいい。待ってる。

昨日は嫁と東京芸術大学の学園祭「藝祭」を見に行く。

毎年恒例、学生さん制作の神輿。今年も力作ぞろい。

正直、アニメやゲームキャラのパロディという気もするけど、
ま、オリジナリティなんてどうでもイイ。楽しけりゃイイのさ。

他にも絵画、デザイン、インスタレーションを楽しむ。
未熟だけどパワーに溢れてる。
露店の横では学生バンドがナンバーガールみたいなファンクを演奏。
ステージ上ではクラムボンっぽい曲が演奏されている。
流石、アート系の学生、オンガクの趣味もイイじゃん。

これも毎年恒例サンバ祭り。
学生が打楽器を乱打し踊り叫ぶ。無責任で自由な空間。
丸で「じゃがたら」「渋さしらズ」みたい。楽しいぞ~( ̄∇ ̄~)(~ ̄∇ ̄)~

ベテランの珠玉の名作、学生のパワーあふれる作品。
アートの力、たっぷり堪能しました。イッパイ刺激貰ったよ。Thanks☆

帰りは馴染みの可愛いネコさんに遊んで貰って満足。

今日、2020年「東京オリンピック開催」が決まった。・・全然うれしくない。
東京で開催するのに「東北復興」をネタにし収束もしていない原発事故を
「問題なし」と世界に向けて発信した、この国の政治。
「風立ちぬ」の時代から全然成長していないな。
そんなにイベントがほしいか?成長がしたいのか?

安倍さんは「国民みんなが1つになって東京オリンピックを成功させたい」
と言ったらしい。
その「みんな」にはオレも入るのか?ヤだな。オレは外しといてくれ。
オレは「1つ」の中には入らない。別の方向に行く。
「東京を盛り上げる」よりも「東北を盛り上げたい」。オレはそっち、だ。

お休みの〆はコレクターズのライブ。思い切り暴れて明日から、また闘おう!

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