キハ48000は、日本国有鉄道(国鉄)が1953年に開発した一般形気動車のグループ、1957年までに728両が製造され、全国で使用された国鉄キハ10系気動車の一つ。
このキハ10系という呼称は国鉄制式の系列呼称ではなく、同一設計思想に基づいて製造され、後に国鉄によって形式称号の改正が実施された際に10番台の形式名を付与された一連の形式群を便宜的、趣味的に総称したものです。キハ17形が量産グループ最多両数形式であったことからキハ17系と呼ばれることも多かったようです。
10系気動車に含まれる車両は、広義には、1952年から1953年にかけ試作された電気式気動車キハ44000系、1953年に試作された液体式気動車キハ44500形/キハ15形を含む狭幅車体の気動車グループ全体が包括されます。
国鉄の量産形気動車としては初めて液体式変速機を実用化し、複数車両の総括制御を容易としたことで、日本におけるその後の気動車普及の途を開きました。一般形気動車の現代に至る運用形態の基本は、本形式を以って確立されたといえます。また、車両の電気系統・編成回路・動力機器の構成も、多くが以降の一般形内燃動車両開発の基本として受け継がれました。
写真の車両は塗色や検査標記、前照灯など、外観を東急車輌製造での新製当時(1956年)に近く復元されたキハ48036(キハ48000→キハ11)の正面。貫通路下の密着自動連結器の黒色塗装が落とされ、形状がわかりやすくなっています。尾灯周りの赤色後尾標識は、上半分を下に折り畳むと腰板または窓周りと同色になる。尾灯の補助として1960年代以前は気動車や客車に広く標準装備され、写真から大まかな撮影年代を判定する目安ともなるパーツ。
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