明知鉄道アケチ100形気動車 (あけちてつどうアケチ100がたきどうしゃ)は、2017年(平成29年)に1両が製造された明知鉄道の気動車である。
概要
1989年(平成元年)に製造されたアケチ6形1両の代替用として2017年(平成29年)に1両、アケチ12の代替用として2018年(平成30年)に1両がそれぞれ製造された。 ロングシート、正面貫通式、両運転台、トイレなしである。明知鉄道の車両として初めて18 m級の車体が採用された。ブレーキが電気指令式となったため、従来車と併結して運転することができない。
車体
明知鉄道の気動車として初めて18 m級の車体を採用した。前面は貫通式、乗務員室は左側で、乗務員室側にのみ乗務員用扉が設けられた。幅1,000 mmの引戸の客用扉が両車端に設けられ、車椅子スペースが1箇所設けられた。扉間に窓6組があり、両端のものが上段固定、下段上昇、中央の4組が固定式である。戸袋部に窓はなく、トイレは設置されなかった外部塗装はアケチ101がアケチ1形と同様、 クリーム色で、車体裾に下に行くほど細くなる朱色の帯が3本巻かれ、車体側面中央部と正面貫通扉部は明知鉄道の頭文字Aが意匠化されている。アケチ102については、クリーム色と朱色の塗装が反転したような塗装となっている。
車内はロングシートで、椅子表布はグリーン、壁は木目調とされた。
走行装置
エンジンは新潟原動機製横形直列6気筒DMF13HZディーゼルエンジン(243kW / 2,200 rpm)を採用、日立ニコトランスミッション製TACRN22-1601液体変速機を介して2軸駆動の台車に伝達される。台車はボルスタレス空気ばね、積層ゴム軸箱支持のNF01QD/Tが採用された。制動装置は電気指令式ブレーキが採用され、抑速用に液体式リターダが併用される。保安装置としてATS-STが装備された。
空調装置
暖房装置はエンジン排熱を利用した温風式である。冷房装置は機関直結式のもの2台が装備された。
運用
1989年(平成元年)に製造されたアケチ6の代替用として岐阜県鉄道老朽化施設整備計画に基づいてアケチ101が新造され、2017年(平成29年)4月8日から営業運転を開始した。また、2018年(平成30年)にはアケチ12の代替用としてアケチ102が新造された。なお、電気指令式ブレーキを採用したため従来のアケチ10形とは連結運転ができない。
明知鉄道アケチ100形気動車
基本情報
運用者 明知鉄道
製造所 新潟トランシス
製造初年 2017年
製造数 2両
運用開始 2017年4月8日
主要諸元
軌間 1,067 mm
最高速度 80 km/h
車両定員 119名
(座席50名)
自重 31.9 t
全長 18,500mm
車体長 18,000 mm
全幅 3,093mm
車体幅 2,800mm
全高 3,946.6 mm
車体高 3,660 mm
床面高さ 1,150 mm
車体 普通鋼
台車 枕ばね:ボルスタレス式空気ばね
軸箱支持積層ゴム式
NF01QD/T
車輪径 960 mm
固定軸距 2,100 mm
台車中心間距離 13,000 mm
機関 新潟原動機製直列横形6気筒DMF13HZディーゼルエンジン
機関出力 243 kW (330 PS) / 2,000 rpm
変速機 液体式(TACRN22-1601)
変速段 変速1段、直結2段
制動装置 電気指令式ブレーキ、液体式リターダ
保安装置 ATS-ST
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