信州諏訪発気まぐれ親父のブログ

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哀れなるものたち

2024-02-01 10:24:34 | 映画

    不幸な若い女性ベラは自ら命を絶つが、風変わりな天才外科医ゴッドウィン・バクスターによって

    自らの胎児の脳を移植され、奇跡的に蘇生する。「世界を自分の目で見たい」という強い欲望に

    かられた彼女は、放蕩者の弁護士ダンカンに誘われて大陸横断の旅に出る。大人の体を持ちながら

    新生児の目線で世界を見つめるベラは時代の偏見から解放され、平等や自由を知り、驚くべき成長

    を遂げていく。

    エマワトソンの体当たりの演技と言うのは、前もって得ていた情報でしたが、渾身の体当たりと

    いう感じでしょうね。 

    ベラが既存の価値観へのNOを突きつける。父権主義も、資本主義の非常さも、暴力も、ありと

    あらゆる理不尽に対して、無垢な眼差しで「これは認めない」という魂の自由。

    男女や人種を超えた平等への強い欲求。生きる術を学んで前に進もうとする強い意志。

    セットや衣装、美術もすごいし、カメラワークも素晴らしかった。閉じこめられている間はモノクロ

    の世界。冒険に出て世界に触れるとカラーになり、納得できない事態に遭遇すると、ベラを取り巻く

    世界が「歪む」「暗くなる」「視界が狭くなる」のをレンズで表現。

    決して奇をてらったわけでなく、ベラの心に合わせた描写を作っているだけなのが解る、ストレート

    な作りでもありました。ストーリーはかなりグロテスク・・・女性の自立・社会的平等などがテーマ

    のような気がするが、裸、セックスシーン、グロなど強烈。エマ・スト-ンが、演じ甲斐はあったに

    せよ、よくぞこの役を、と驚く。

    

    でも、きっと好き嫌いが分かれる作品ですね 久しぶりに二回観てしまいました ☆☆☆☆