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一日一書 644 空に真赤な・北原白秋(コラ書)

2015-07-18 11:03:46 | 一日一書

 

北原白秋「空に真赤な」全文

 

 

 

 空に真赤な

 

空に真赤な雲の色。

玻璃(はり)に真赤な酒の色。

なんでこの身が悲しかろ。

空に真赤な雲のいろ。 

 

 

北原白秋の詩集「邪宗門」所収の詩。

 

西原大輔「日本名詩選1」(笠間書院・2015刊)には、次のような解説があります。

 

 

「真赤な酒」からはハイカラで都会的西洋的な雰囲気が生み出され、耽美的陶酔が濃厚に表れている。

一方で、赤い「玻璃」から視線を転じた先にある「この身」は、補色の青に染まったと想像され、

対比効果によって、救いようのない憂鬱が生じている。

 

 

「いろ」「色」の書き分けも

書にしようとするときは、変化があっていいですね。

 

 

背景の写真は、先日、我が家から撮った夕焼け。

 

 

 

 

 

 

 


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