Yoz Art Space

エッセイ・書・写真・水彩画などのワンダーランド
更新終了となった「Yoz Home Page」の後継サイトです

一日一書 820 煩悶ならば・宮沢賢治

2016-02-29 15:11:56 | 一日一書

 

宮沢賢治「竹と楢」より

 

半紙

 

 

全文は以下の通りです。

 

 

   竹と楢

 

煩悶ですか

煩悶ならば

雨の降るとき

竹と楢の林の中がいいのです

  (おまえこそ髪を刈れ)

竹と楢の青い林の中がいいのです

  (おまえこそ髪を刈れ

   そんな髪をしてゐるから

   そんなことも考へるのだ)

 

 

(  )の中は、どういうことかよく分からないのですが

賢治の内面の激しい葛藤の表現かもしれません。

 

 

この3行だけにしてしまうと、

賢治の表現意図からは離れてしまうのでしょうが

独立した詩のようにも思えてきます。

 

どんな「煩悶」も、「竹と楢の林の中」なら自ずと静まるような気がします。

 

 

 

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする