私が同バレエ団を見たのはちょいと前の「眠り」。フェリやルグリやマラーホフといったゲスト目当てで行きました。その時の印象は、「カルラ・フラッチは別格だったんだなあ」。フラッチレベルは皆無でした。ソリスト何名かは、「悪くない」と思う人がいたくらいで、ダンサーのレベル的には、イマイチでした。ただ美術は素敵でした!立体感が印象深かったです。そんなわけで、今回、踊りの面ではぜんぜん期待していませんでした。ただ、会員券とはいえ、今回のゲストは「とっても見たい!」という人はいなかったので、それならゲスト無しの回に行こう、と思ったわけです。
これがあたりでして。もちろん私がイタリア系の濃い顔立ちが好き、ってのはあります。ありますが。それ以上に。
全然ヌレエフの振り付けが
できていないのに
自分たちは完璧に
できていると思っている
その強気さに心を打たれました。いっそ、すがすがしい!これがゲスト有りの回なら、技術の落差にガックリきたことでしょう。でも、みな団員だから。ヌレエフらしくないレベルは一緒だから。エスプリもなにもあったもんじゃない。切れが悪い。ってか、動きが甘すぎる。間違えた、というよりは、あきらかに2つ3つ飛ばしたよね、なんてことも何回か。それでも「あ、失敗しちゃった」なんて気持ちが本人たちにないせいか、キレイさっぱり流して次に行っちゃうのがなんとも言えず、気持ちいい。基本的にはダメだと思うのに、これはこれでいーじゃん、と思わせてしまう。たとえて言うなら
月組のエリザベートですね
技術的にはダメだけど、ワタシ的には有り。
ただ、難点はですね。前半は、そんなお祭り気分で乗り切れるのですが、そこはヌレエフ版ですよ。だんだん、純粋に、「技術の見せ場」が出てきちゃうんですね。そんな場面になると、イマイチどころか、いまみっつぐらいになっちゃうんですよね。夢の場面のコールドにしろ、グラン・パ・ド・ドゥにしろ。惜しいなあ。特に、パリ・オペの来日公演が頭に残っていると。パトリックはねえ・・・・。
ロマーニャは、キトリというには、ちょいと若さがあれだけど、口が大きいイタリア美人は好きだから別にいーや、と。足を振り上げた時の太腿が美しい。回転系は厳しいのかな?
ゼーニは、なかなかヌレエフの振り付けが入っていた。小芝居も多く楽しかった。陽気なイタリアの兄ちゃん(ちょびっとオレ様)なのでバジルが似合っていた。
エスパーダのグリッロは、イタリアンな加藤剛。背が低く、結構地味。ヌレエフ版のエスパーダといえば、私にとってはマルティネス。次回来るときはエトワールになっているだろうから日本で見られるエスパーダはきっとこれが最後なんだろうなあ、と思いながらじっくり見ていたもので、彼の颯爽としたエスパーダがまだまだ脳味噌に焼き付いているのですわ。普通ならそこで見劣りしちゃうんだろけど、グッリロのエスパーダは、自分のカッコよさに微塵も疑問を抱いていないところがすごいです。自分が世界一かっこいいことに疑問を持つ人がいるんなんて、これっぽっちも思っていなさそう。その強気さは、まさにエスパーダだよな。ああ、だまされる私だよ。狂言自殺の後は早々と消え、衣装チェンジ後ファンタンゴで再登場。配役表を見ていなければ気がつかないほど周囲に埋もれていた。衣装も3番手ぐらいの装飾だし。もうちょっとキラキラをつけてあげてーーーー。
ドン・キホーテのセデーニョも、これまた背が低め。マールイなどで長身のキホーテに慣れているんで、ちょっと意外。ほっそりとしたサンチョだわ、でもサンチョにしては背が高い・・・、と一瞬考えちゃいました。背の高いイタリア人はいないのかー。
ジプシーのペルディキッツィはテクニシャンで、会場を沸かせていました。ドリアードのジェラーティはちょっと地味?キューピッドはチュチュにゴテゴテした装飾多数。
曲が変わった編曲で、かなり違和感のある音が多かったけど、このカンパニーのポリシーを貫いているような、なんちゅーか、一本筋が入ったような指揮には、文句のつけようがありません。ダンサーも強気だけど、指揮者も強気。
お目当ての美術は、やっぱりいーなー 衣装の「赤」が素敵。エゲツないほどではないけれど、洗練されていてるほどではない。豪華だけど軽そうでした。
けっこう満足しましたわ。
これがあたりでして。もちろん私がイタリア系の濃い顔立ちが好き、ってのはあります。ありますが。それ以上に。
全然ヌレエフの振り付けが
できていないのに
自分たちは完璧に
できていると思っている
その強気さに心を打たれました。いっそ、すがすがしい!これがゲスト有りの回なら、技術の落差にガックリきたことでしょう。でも、みな団員だから。ヌレエフらしくないレベルは一緒だから。エスプリもなにもあったもんじゃない。切れが悪い。ってか、動きが甘すぎる。間違えた、というよりは、あきらかに2つ3つ飛ばしたよね、なんてことも何回か。それでも「あ、失敗しちゃった」なんて気持ちが本人たちにないせいか、キレイさっぱり流して次に行っちゃうのがなんとも言えず、気持ちいい。基本的にはダメだと思うのに、これはこれでいーじゃん、と思わせてしまう。たとえて言うなら
月組のエリザベートですね
技術的にはダメだけど、ワタシ的には有り。
ただ、難点はですね。前半は、そんなお祭り気分で乗り切れるのですが、そこはヌレエフ版ですよ。だんだん、純粋に、「技術の見せ場」が出てきちゃうんですね。そんな場面になると、イマイチどころか、いまみっつぐらいになっちゃうんですよね。夢の場面のコールドにしろ、グラン・パ・ド・ドゥにしろ。惜しいなあ。特に、パリ・オペの来日公演が頭に残っていると。パトリックはねえ・・・・。
ロマーニャは、キトリというには、ちょいと若さがあれだけど、口が大きいイタリア美人は好きだから別にいーや、と。足を振り上げた時の太腿が美しい。回転系は厳しいのかな?
ゼーニは、なかなかヌレエフの振り付けが入っていた。小芝居も多く楽しかった。陽気なイタリアの兄ちゃん(ちょびっとオレ様)なのでバジルが似合っていた。
エスパーダのグリッロは、イタリアンな加藤剛。背が低く、結構地味。ヌレエフ版のエスパーダといえば、私にとってはマルティネス。次回来るときはエトワールになっているだろうから日本で見られるエスパーダはきっとこれが最後なんだろうなあ、と思いながらじっくり見ていたもので、彼の颯爽としたエスパーダがまだまだ脳味噌に焼き付いているのですわ。普通ならそこで見劣りしちゃうんだろけど、グッリロのエスパーダは、自分のカッコよさに微塵も疑問を抱いていないところがすごいです。自分が世界一かっこいいことに疑問を持つ人がいるんなんて、これっぽっちも思っていなさそう。その強気さは、まさにエスパーダだよな。ああ、だまされる私だよ。狂言自殺の後は早々と消え、衣装チェンジ後ファンタンゴで再登場。配役表を見ていなければ気がつかないほど周囲に埋もれていた。衣装も3番手ぐらいの装飾だし。もうちょっとキラキラをつけてあげてーーーー。
ドン・キホーテのセデーニョも、これまた背が低め。マールイなどで長身のキホーテに慣れているんで、ちょっと意外。ほっそりとしたサンチョだわ、でもサンチョにしては背が高い・・・、と一瞬考えちゃいました。背の高いイタリア人はいないのかー。
ジプシーのペルディキッツィはテクニシャンで、会場を沸かせていました。ドリアードのジェラーティはちょっと地味?キューピッドはチュチュにゴテゴテした装飾多数。
曲が変わった編曲で、かなり違和感のある音が多かったけど、このカンパニーのポリシーを貫いているような、なんちゅーか、一本筋が入ったような指揮には、文句のつけようがありません。ダンサーも強気だけど、指揮者も強気。
お目当ての美術は、やっぱりいーなー 衣装の「赤」が素敵。エゲツないほどではないけれど、洗練されていてるほどではない。豪華だけど軽そうでした。
けっこう満足しましたわ。