小学唱歌に「夏は来ぬ」があり、それは私にとって生涯に亘る懐旧の縁であり、思い出はいよいよ強く尽きない。前にも此のブログで記述したことが有ったものの、季節の推移に伴って、懐かしいその思いは尽きることを識らない。卯の花、ホトトギス、五月雨、玉苗、早苗、橘、蛍、あうち、川辺の宿、水鶏、夕月涼しき夏、都会の今でも、その幾つかは感得出来るものも数多くあるのである。が、故郷の田園風景は思い出すだに懐かしさと、身に迫る現実味が何とも嬉しい。昨夜の驟雨が今朝は晴れて爽やかで清々しい。自然とともに人生を歩む人の心が蘇りこよなく懐かしく楽しい。小学校の音楽室で担任の先生のオルガンに合わせて歌った5〜6年生の頃が、そして友垣の顔がいつも甦って来る。そんな懐旧の幸せの思いに、浸ることが出来るのも、高齢故の幸せの生き様かも知れない。心に響く童謡、唱歌が脳機能を活性化するようである。