2012年にフランスで起きた事件が基になっている映画とのことです。
【あらすじ】
マルセイユの北地区を担当する国家警察犯罪対策部隊(BAC)でチームを組むグレッグとヤス、
そしてアントワンの3人は、麻薬の売人やこそ泥などを摘発していますが、
ある時、犯人を追跡していった先の団地で麻薬を扱うギャングたちが大勢で押しかけて来たので、
仕方なく撤退することになります。
そこは警察でも入れない無法地帯でギャングが支配しているため、上司からは麻薬などの
危険な事よりも、もっと安全で楽な相手を取締り、ノルマを果たすように言われます。
ある日、アントワンは情報提供者から麻薬組織のアジトを教える代わりに、5キロの麻薬を提供するように
要求されます。上司に押収した証拠品から5キロの麻薬を提供するように提案しますが、
聞き入れられないので、自分たちで集めることにするのでした。
【感想】
アメリカ映画などですと、犯人が向かってきたり武装していたりすると直ぐに警官は発砲しますが、
こちらではギャングたちと警官で銃を向けあっていても、お互いに罵りはしますが発砲しません。
警察が移民や難民を射殺すると、何かとバッシングされるのでしょうか。
以前フランスで起きていた黄色いベスト運動から解るように、社会が上と下に分かれると、
現場で実務を担う人たちが負担を負わされそうです。
代々豊かな政治家や財界人、知識人と庶民の暮らしが別のものになると、実態に合わないことが
どんどん政治家や官僚などから庶民に押し付けられるのかもしれません。
日本のように9割が『自分は中流』と思っている国も、意外とそうなりやすいのかもしれません。
The Stronghold / BAC Nord (2021) - Trailer (English subs)