マチンガのノート

読書、映画の感想など  

連鎖 黒川博行 中央公論新社 感想

2023-03-14 23:25:47 | 日記

何かとバディ物の多い黒川博行さんの最新刊です。本作も大阪を舞台に二人の刑事を中心に

物語が展開します。

【あらすじ】

大阪府警京橋署に会社社長の夫が行方不明とのことで、妻が届けを出しに来ます。

行方不明なだけでは事件性は低いのですが、一応、形式的に二人の刑事が数日調べることになります。

そうしているうちに、様々な不審なところが見つかり、さらにその夫が車の中で死亡しているのが見つかります。

夫に関わっていた闇金などの関係先などに訊き込みに言っているうちに、どんどんと怪しい点が出てくるのでした。

【感想】

二人の刑事で裏取り捜査を続けるうちに色々と分かってくる展開ですが、その合間の二人の話の掛け合いが

軽妙で、テンポよく進んでいく内容でした。

捜査の合間の様々な食事や麻雀の描写が大きな割合を占め、重くならずに話が展開していくところが魅力ですが、

それでも二人の刑事をはじめ、周囲の警察官たちの責任感と仕事熱心さがしっかりと描かれています。

捜査の話ばかりではなく、捜査中のそれ以外のところもしっかりと描いているところが本作の特徴でしょう。

そのことにより、刑事たちが正義感だけで動いているのではない、普通の人であることが伝わって来る内容でした。

捜査の大きな手がかりとなるNシステムですが、車の移動を監視出来るものなので、

欧米などなら国民はもちろん、法曹界からも受け入れられない制度ではないだろうかと思いました。

そのあたりに関しては、文化や価値観の違いが大きそうです。

 

Nシステムって合法なの!? 身近に潜むナンバー読み取り装置の是非 識者の見解は? - 自動車情報誌「ベストカー」

Nシステムって合法なの!? 身近に潜むナンバー読み取り装置の是非 識者の見解は? - 自動車情報誌「ベストカー」

 速度違反を取り締まるオービス同様、高速道路や一般道を車で走っていると、よく見かけるのがナンバー自動読み取り装置、通称「Nシステム」だ。  オービスと似た見た目な...

自動車情報誌「ベストカー」