今日という一日

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不思議な国ニッポン

2011-10-08 23:19:03 | 経済

先週も忙しい1週間だったのですが、スイスから中国上海事務所に駐在している、会長の言葉が耳に残りました。

それはマネジメントでビジネスレヴューを行っていた時の事で、日本の現状を説明していた時に言われました。

「日本は過去数年間ほとんど経済成長していないし、その上円高で、700兆円の財政赤字だし、挙げ句の果てに津波の被害まで受けて、最悪なはずなのに、何でこんなに安定しているんだ?町は何処に行ってもキレイで整然としているし、人は親切だし、電車はちゃんと動くし、みんなキレイな服を着て、何も問題がないように見えるのはなぜだ?」

「………」(しばし沈黙)

この席に、経済アナリストがいれば、「それはですね、理由その1……」と明快な分析をしてくれたでしょうが、残念ながら私達の回答は、会長を納得させるには至りませんでした。

言われてみれば、不思議な国です。ニューヨークやロンドンのように、デモも暴動も起きないし、テロの脅威にさらされる事もありません。商店街に行けば、経済活動が活発に行なわれていて、閉店する店もあれば、新しくオープンする店もあって、絶え間なく新陳代謝が行なわれています。町ゆく人も困っているような人は見当たらず、普通に生活を営んでいるように見えます。

この会長は上海に駐在して1年が経つので、日々いろいろな問題がおきている上海に比べると、日本の安定感を殊更感じたのかもしれません。

でもそうやって言われてみれば、確かに日本は悪くなっていてもそれが分かりにくい国なのかもしれません。東日本大震災の時の東北の人の姿にも通じるものがあると思いました。慌てず、あせらず、パニックにならず、人の心の安定感が、国の安定感に通じているのかもしれませんね。

以前何かのセミナーに参加したときに、「この中で自分は運がいいと思っている人はいますか」と聞かれ、「皆さんは日本人に生まれたと言うことで、すでにものすごく運がいいんです」と言われたことを思い出しました。

日本はいい国なんですね。でも地震だけは…