最近 西田敏行が語り手になって、65歳以上の人を対象とした肺炎球菌感染症の予防ワクチンの接種についでのテレビコマーシャルが頻繁に流れているが、見るたびにこの定期接種制度なるものがどうもおかしいと感じる。
要するに、65歳以上の高齢者の定期接種の対象時期が決まっていて、その期間に受ければ接種料が無料になると説明している。テレビにあった電話番号にかけて問合せてみたところ、自分の場合は、平成29年4月1日から平成30年3月31日までの期間だという。
しかし、よく考えてみると、その期間以外は、すべて有料になるということである。その期間に病気であったり、外国に行ってたり、その他何らかの都合で接種できない場合はその権利を失うというのである。自分の体調を考え、肺炎が心配になったタイミングで接種を受けるのが普通であり、その場合はすべて有料だというのは変な話である。
65歳でヨレヨレの人もいるし、80歳すぎても元気な人もいるし、健康状態は人それぞれである。何で一人1回は無料で接種できるような制度を作らなかったのが極めて疑問である。一度接種すれば、5年位は効果が継続するようであるが、いつ接種を受けるかは我々に任せるべきである。一人1回だけは、自治体が負担し無料とし、2回目からは有料とするなら、納得できるが、一律に接種期間を指定するなんてとんでもない話である。自分自身の健康状態を考え、自分で接種のタイミングを決めさせてほしいものである。
指定期間に受けなければ、駄目だというなら、国は65歳以上の人にこの接種を本当に薦めているのか疑問になるし、勘繰れば、本当は受けさせたくない(予算を使いたくない)という本音も伝わってくる。本当に接種を薦めるなら、期間なんか限定せず、いつ接種しても一人1回は無料とする制度に変更すべきである。
集中して医療機関がパンクするようなことを恐れているなら、そんな心配は無用である。ある病院が混んでいれば、他の病院を探すし、若干待つのもやむを得ないと思う。待たされるのは期間を限定しても起こりうる話であり、制度導入の障害にはならないと思われる。
今、自分の健康状態から肺炎が心配なら、指定された期間とは関係なく、有料でも接種を受けると思うし、それまで何年も待てというのはおかしな話である。おかしいと感じるのは自分一人だけであろうか?国の真意を知りたいところである。