徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

廃れ行く?祭り・郷土芸能

2022-08-19 21:52:57 | 日本文化
 昨夜のNHK「時論公論」は「コロナ禍の夏祭り 伝統を絶やさないために」と題して高橋俊雄解説委員が解説した。
 過去2年間の中止、「ことしこそは」の思いのなか、第7波襲来、行動制限も行われず、各地では感染状況を踏まえながら難しい個別判断を迫られた。各地では簡素化、規模を小さくする、参加人員を減らすなどの対策が取られた。コロナ禍の終わりが見通せない中、これが定着化すると祭りや郷土芸能の姿が変わってしまう。従来より過疎化や少子高齢化により担い手がいなくなるという深刻な課題を抱えていた。コロナ禍によってこの流れが一層進み、無くなったり姿を大きく変えてしまうことが現実味を帯びてきている。祭りや行事、郷土芸能を残すには「経験の継承」と「技術技能の継承」が重要。コロナ禍が始まって今年で3年。3年というのは継承の岐路である。祭りや郷土芸能は地域の人々の永年にわたる営みを今に伝える文化財として貴重なだけでなく、地域を繋ぐ場としての役割を果たしてきた。感染対策に気を配りながらできる範囲だけでも継続し、感染が終息したら元の姿で続けて行ってほしい。

と結んだ。
 ちょうど2年前、同じような趣旨のブログ記事を書いた記憶があったので再掲してみた。 

▼廃れ行く村祭り(2020年8月19日)
 コロナ禍が拡大の様相を見せているが、全国各地で伝統の祭りの中止が相次いでいる。古来より農村共同体の産土神に五穀豊穣を祈ったり感謝したりする村祭りは、農村人口の減少や高齢化、少子化などを背景として、祭りの担い手が減少。祭り存続は危機的状況に立たされている。そんな中でのコロナ禍による中止が、祭りを廃滅へと追いやることが懸念される。
 千年を超える歴史を有する玉名市の梅林天満宮で毎年11月25日に行われる梅林天満宮例大祭も今年は中止が決まった。この祭りで行われる流鏑馬神事は「ヤクサンドン」と呼ばれ、江戸時代前期には既に始まっていた記録が残っている。この流鏑馬は、梅林地区内の津留、安楽寺、下の3地区の氏子が輪番で取り仕切る「節頭」を務める。かつては当番の地区が費用も負担していたが、現在では住民の積み立て制度が取り入れられている。しかし、この祭りも今では担い手の減少に悩まされている。かつては各村々の神社祭礼等で奉納されていた流鏑馬が今なお残る希少価値の高い梅林天満宮流鏑馬。現下のコロナ禍で廃滅への道を進まないことを祈るばかりである。

来年は同じことにならないという保証は何もない。


今年中止された山鹿灯籠踊り