飄(つむじ風)

純粋な理知をブログに注ぐ。

ヒラメ人間の末路-どこまで上を見れば気が済むのか?!-

2010-12-17 14:29:05 | エッセイ風

ヒラメは上ばかり見ている!
ヒラメ裁判官、ヒラメ検察官、ヒラメ警察官・・ヒラメ役人
少ないが、ヒラメ人間は存在する?!
それは造作される.....。その極めつきは、ヒラメ菅か?.......。


ヒラメの一生


 もう、打ち止めにしてほしい。

 打ち止めになるだろう。

 だって、上には上がある。

 きりがない


 ヒラメ意識に支配される限り、永遠に腐敗は続く・・・・。

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「kensatunaimaku.pdf」をダウンロード(とびとびの文章だが...オモシロイ)nikaidou.comより


 やっと上に浮かぶと、

 今度は、ふわふわクラゲの

 第二の人生が待っている


 だって、

 上には上が永遠にあるのは単なる幻想で

 海面近くに漂うクラゲになっていた


 

 これ以上、上りようがない

 今度は、

 クラゲに幻想を抱く後輩ヒラメたちに

 思い切り威儀を正し、訓説を垂れ風を吹かさなくてはならない


 それも

 上り詰めたヒラメを

 先生、先生と囃(はや)し立て、クラゲに仕立て上げる仕組みがある


 権力とコネクションを求める

 自称僕(しもべ)を装う取り巻きが


 世慣れた僕(しもべ)、世慣れぬヒラメを先生クラゲに仕立て上げる


 あんまり、(はや)し立てられるので、

 豚も煽(おだ)てりゃあ、木の登るじゃあなくて

 ヒラメも煽(おだ)てりゃあ、上りきって、クラゲになった


 毎日が、ふわりふわりのクラゲ稼業

 悪い心地はしない

 毎日が先生、先生だ

 仕事は後輩ヒラメが宛がってくれる

 マッチポンプは完璧だ

 時には

 盆暮れ、餞別と頼みもしないのに付け届けがある


 クラゲ先生は

 時にはテレビにも出て

 高説を垂れる

 インタビューなど序の口だ

 ヒラメ修行で要領は弁(わきま)えている


 事と人を論(あげつら)うのは

 昔取った杵柄だ

 そつはない、抜かりはない

 万事、手駒に徹してきた

 その習性と嗅覚が自身をここまで引き上げてきた

 一事が万事、忖度(そんたく=察すること)する能力は抜群だ

 センスと感覚には定評がある

 ふわりふわりでも弁(わきま)えは人後に落ちるはずはない


 しかし、

 夏があれば、秋がある

 秋には気温が下がり、わが世の常夏も終わる

 クラゲは泳ぐ力は弱くなり

 ふと見ると

 すっと網がすくい上げてくれる

 存在がある

 長い戦いの人生、海中から掬(すく)い上げられる時が来る

 誰でも来る


 その時、思うだろう

 俺の人生は、一体何だったろう


 やがて、瞬く間に

 我が身を豊かに潤っていた水分は蒸発し、

 ひからびたタンパク質と化し、

 秋風に吹かれて、跡形も無くなる時が来る


 それが、誰にでもある人生の終わりだ


 思い起こせば、上にしか興味がなかった

 それが面白いのでも、楽しいのでもない

 やり甲斐があるのでもない

 しかし、スリルとサスペンスには富んでいた


 とにかく、上に行かなければならないという強迫観念が確かにあった


 本当は、苦しかった

 情けない時もあった

 しかし、頑張った

 その分、ヒラメ修行を終えた暁は

 クラゲになりたかった

 唯それだけだった

 ただそれだけ


 

 これが、俺の人生だったのか

 想えば、

 同僚で、幾人が修行の途上、自ら命を落としたのか

 あるいは、忸怩(じくじ)たる想いで落伍の隊列に組み入ったか

 俺は勝利者だ、そう思うことにしよう


 それにしても心は寒い

 なぜか思い起こされる人生は虚しい

 何をやったか、実感に乏しい

 ヒラメである内は充実していた

 訳も分からず充実していた

 クラゲになって、安心した

 安心はしたが、充実は消え失せた


 ましてや

 網に掬(すく)い挙げられて、

 何もかも忘却の彼方に........。消え失せた

 思い起こそうとしても、何も思い出せない 

(注:『裁判所の問題点、そして腐敗の構造?!』と合わせて読むと、含蓄があるかも・・?)