ボクの最近のハーモニカ事情を少し。
クロマティック・ハーモニカは日頃、ホーナーのハードバッバーを使っていますが、2014年~15年に4本買ったきり。
しかしながら、昨年1本、今年の初めに1本、そして1ヵ月前に1本、リードがへたって使えなくなり、ついに1本しか使えるものがなくなりました(いつか自分で修理すると考えていたので、リード交換を楽器店には頼まなかったのです)。
これではいかんと、つい先日、新しいのを買いました。
ハードパッパーを使うようになって10年強。10本くらい買っているので、結局1年に1本は買っている勘定です。
1本2万5千円~2万8千円するのですから、高い消耗品ですよね。
ボディがゆがんだ!
今使っているのは2015年製。木製ボディのそれはそれまでのローズウッドではない、底にHOHNERとプリントされたもの。
ボディの穴の大きさが4番から上が狭くなったタイプです(それまでは11番~12番だけが狭い)。
使い始めてちょうど1年(ほかのに比べたら大事に使っていたので、使用頻度は過去最低)。
新しいタイプの耐久性はどんなものか分かりませんでしたが、つい最近クリーニングのためにマウスピース等を外してみたところ、なんと1番と2番の穴がUのような形にぐにゃりと凹んでいました。
2番はあと少しで真ん中より上に膨らみ、内側(#側)の穴が見えてしまうかも。
つばがたくさん出て1~3番辺りがゆがんだのは何度もありました。割れたこともありました。でも、こんなにゆがんだのは初めて。
写真はとてもお見せできない。(注:1~3番の柱が細いために起きた症状。9月23日、1~3番の柱は現在改良されて太くなっていることを確認しました。)
最近、オクターブや重音などつばがたくさん出るような曲をやっていたせいかもしれません。
それに、#2番の穴の底には本体に止めるはずの釘が見える。今頃気付くとは!
外れだったのです。
なんとか使えてはいるものの、気分はいいものではありません。
たぶんあと少しでアウトでしょう。
リードの規格が違う!
そんなことから先月、使えなくなったハードパッパーを本気で蘇らせようと考えました。
このときのために捨てずに取って置いた数本分のリードプレートがやっと使えると。
ところがです。古いリードプレートから使えるリードを外し、再生したいリードプレートに装着しようとすると、なぜか合わない。
ちゃんと収まっていれば、リードをはじけばピンピンと正常な音が鳴るのですが、リードプレートに触れてしまって鈍い音がするだけ。
なぜ?? どうして???
私の付け方が悪いの? と思いましたね。
慣れないことをやって上手くいかない。これは落ち込みます。
しかしです。何度かトライして気付きました。
古いリードと今のリードの大きさが違うんだと。古いリードの方の幅がわずかに大きく、今の幅が小さいことに。
リードプレートのリード幅の規格が変わっていたのです。まったく知りませんでした。(注:10月4日、8番から12番までが狭くなったことが判明。1~7番は変わらず。)
いつから違うのかは定かではありませんが、2014年以降のものは狭いので、2013年辺りが境目ではないかと思います。(※2019年9月23日、モリダイラ楽器にこの規格変更の件を確認したところ、いつ頃か不明だが規格は変わっているとのことでした。)
新品のリード入手 2本再生
後生大事に取って置いた古いリードプレートのリードは使えないと分かった(少し恨めしい。パソコンソフトでは新製品と旧製品とで互換性がないなんてこと、何度も経験しましたが、ハーモニカしかもハードパッパーで起きるとは夢にも思いませんでしたから)。
となると、新品のリードを手に入れるしかありません。
以前、モリダイラ楽器にリードを手に入れるにはどうしたら良いかと訊いたら、欲しい番号のリードをあらかじめ言ってくれれば用意しますとのことでした。
それを思い出して10枚ほど注文して、8月末に入手しました。1枚100円。
和谷先生のレッスンを月1回神田のモリダイラ楽器で受けているので、受け取るのは簡単なのです。
そこで、ここ数日、再生にチャレンジして、2本が蘇りました。
つまり、合計4本が使えるようになった、ということです。
今回、fuyoyoさんから貸していただいているホーナーのリード交換工具セット(ビデオ付き)が大活躍しました(だいぶ前からなのに、ほとんど使っていなかったのです)。
リードを外す工具や、なべねじのところに嵌めるバルブの穴開け工具、リーマー、なべねじとナットのセットなど。詳しくはこちら。 ここでは工具一つひとつの使い方をPDFで示しています。
この修理工具セットは2013年のFIH世界大会のとき、トロシンゲンで買ってきたものだそうです(250ユーロくらいだったとのこと)。
ネットを調べても日本では売っていません。
リードを外す、リーマーでねじ穴を広げる、リードのねじ留め作業と音程調整、バルブの穴開け(穴開け作業はこちら)、バルブの張り付け等々、一連の作業は慣れてくると早くなる。
もともと器用ではないけれど、バルブもいっぺんに15枚も張り替えると手際がよくなりますね。
あと1本直す予定なので、何年か買わずに済むことでしょう。(そう願いたいものです)
やっと本領を発揮出来た工具たち、「やったぜー!」「生きてるぜー!」と喜んでいることでしょう
早く本気出せよ、というべきでしょうか。しかし、こういうのは慣れ、熟練が入りますね。