在日ウクライナ大使館が志願兵を呼び掛けたら、約70人が志願したことが話題になっています。
「ゼレンスキー大統領は2月27日、外国からの志願者で外国人部隊を編成すると発表。在日ウクライナ大使館は同日、ゼレンスキー大統領の呼びかけを日本語で投稿した。参加はボランティアで、自衛隊での活動など専門的な訓練経験があることを条件にしている。ウクライナの駐日大使は1日夜、BS番組で応募状況を尋ねられ、約70人から志願がきていることを明らかにした。このうち約50人が元自衛隊員という。 (朝日新聞 DIGITEL)」
この記事では、金で雇われる傭兵ではないという意味で「参加はボランティアで」と記しているのだと思いますが、実はボランティアという用語自体が「志願兵」のことだということを理解していないのだと思います。
既に削除されていますが、元は次のとおりです。
「ゼレンスキー大統領は27日、ボランティアとしてウクライナ兵と共にロシア軍に対して戦いたい各国の方々へ、新しく設置されるウクライナ領土防衛部隊外国人軍団への動員を呼び掛けた。お問い合わせは在日ウクライナ大使館まで。」
「参加はボランティアで・・・」ではなく、「志願兵としてウクライナ兵と共にロシア軍に対して戦いたい各国の方々」ということなのです。
以下は「テキスト市民活動論(社会福祉法人大阪ボランティア協会編」から引用させていただきます。
「オックスフォード大辞典によれば、この言葉は1647年のイギリスに現れたとされ、その意味は①自警団、②志願兵・義勇兵と続き、最後に③自生植物などとともに、④社会問題解決のために無償で働く一般市民の訳語を見出すことができます。
1647年のイギリスは清教徒革命(1641~49年)の真った中、内戦状態で治安が悪化していました。その中で家族やコミュニティを守るため自主的に(つまり自らがvolo(ウォロ)=will:欲して)立ち上がった人々をvolunteerと呼びだしたのが言葉の起源です。」
ボランティアは「世のため人のために無償で活動する人」と思っている方が多いと思いますが、本来の意味は「止むに止まれぬ思いから自分たちの町や国を自分達で守る人」であることを改めて認識する出来事です。