「真昼の決闘 大統領が愛した西部劇」を読み返していますが、なかなかのお薦めです。
著者の青木さんは、明治安田生命にお勤めの時代には企業の社会貢献担当の先達として活躍された方で、現在もボランティア活動国際研究会(JIVRI)の代表幹事として日中韓の民間レベルでの交流に尽力されています。
前半では、音楽、俳優などを取り巻く様々なエピソードを紹介しながら、映画のワンシーン、ワンシーンを詳細に解説しているのですが、まるでイヤホンガイド付き美術展を鑑賞しているような錯覚に陥ります。
後半になると、映画が製作された当時のハリウッドに吹き荒れた赤狩りなどの時代背景を詳しく紹介しながら、「真昼の決闘」のテーマは、民主主義と安全保障、コミュニティと安全保障、戦争と平和、正義の執行対民意(コンセンサス)などを含んでおり、寓意に満ちた現代性を持っているとの自論を展開していきます。
豊富な情報量と鋭い鑑賞眼、そして巧みな文章構成、この本は単なる映画批評というよりも、とても分かりやすい論文と言える作品なのです。
先行研究を長々と紹介しながら、結論部分になると「今後の研究に委ねることとしたい」などという竜頭蛇尾な文章を書く研究者には、ぜひ読んで欲しい一冊です。
著者の青木さんは、明治安田生命にお勤めの時代には企業の社会貢献担当の先達として活躍された方で、現在もボランティア活動国際研究会(JIVRI)の代表幹事として日中韓の民間レベルでの交流に尽力されています。
前半では、音楽、俳優などを取り巻く様々なエピソードを紹介しながら、映画のワンシーン、ワンシーンを詳細に解説しているのですが、まるでイヤホンガイド付き美術展を鑑賞しているような錯覚に陥ります。
後半になると、映画が製作された当時のハリウッドに吹き荒れた赤狩りなどの時代背景を詳しく紹介しながら、「真昼の決闘」のテーマは、民主主義と安全保障、コミュニティと安全保障、戦争と平和、正義の執行対民意(コンセンサス)などを含んでおり、寓意に満ちた現代性を持っているとの自論を展開していきます。
豊富な情報量と鋭い鑑賞眼、そして巧みな文章構成、この本は単なる映画批評というよりも、とても分かりやすい論文と言える作品なのです。
先行研究を長々と紹介しながら、結論部分になると「今後の研究に委ねることとしたい」などという竜頭蛇尾な文章を書く研究者には、ぜひ読んで欲しい一冊です。