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不法投棄と割れ窓理論

2010年03月25日 | 二宮町商工会の紹介
とても残念なことですが、二宮町商工会館の敷地の片隅にゴミ袋が捨てられていました。周囲の敷地を見回すと、隣接する駐車場に沿って幾つかのゴミ袋やヘルメットが散乱しています。








これまでこのようなことは無かったので何故だろうと、職員で考えました。隣接する駐車場には大きな広告看板が設置されているのですが、今までは夜間になるとそれに照明が当たっていましたので、結構明るくなっていました。経費削減のためでしょうか、最近になって照明を取り外したので夜になると暗い場所ができるようになり、ゴミを捨てやすくなったのではないかという意見が大勢です。

不法投棄の処理については、①放置すると次のゴミが捨てやすくなる ②直ぐに片づけると処理してくれると考えてまた捨てられる、という二通りの考え方があるようです。

米国のジョージ・ケリング博士が提唱した割れ窓理論というのを御存知でしょうか? 空ビルなどの窓ガラスが割れたのを放置しておくと、住民がそうした状況に関心を示していないというサインとなり、やがて地域の秩序・治安が悪化し、犯罪が増えて町が崩壊に向かう、こうした悪循環を防ぐためには1枚目の窓ガラスが割れたときにそれを放置しないで対処する必要があるという考え方です。

この理論に対しては、統計的な根拠が明らかでないとの批判的な意見もあるようですが、ニューヨーク市での治安対策の事例はよく紹介されますし、日本でも駐車違反防止対策などに応用している地域が増えているようです。

これは、落書きやタバコのポイ捨て、万引きなど私たちの身近にある安心・安全の問題にも共通することですが、結論としては「悪い芽は早めに摘んで、次の芽が出ないように工夫する。」ことが必要だと思います。

今回は、捨てられたゴミは直ちに処理し、ゴミが捨て難くなるような環境づくりを考えることにしましたが、世の中って綺麗事だけでは済まないことがありますよね。
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