北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

2015原告団総会&井戸弁護士記念講演

2015-05-31 | 志賀原発廃炉訴訟
   

志賀原発を廃炉に!訴訟の原告団総会を5月30日(土)2時から石川県地場産業センターでおこなう。

      

総会での原告団長あいさつでは、①原子力規制委員会有識者会合での敷地内活断層問題は私たちの主張を専門家が追認した、②しかし、北陸電力は再稼働をあきらめず、最終的には行政訴訟も含め対抗してくる可能性がある、③私たちの差止訴訟の役割はますます大きくなる、④今年度は結審を迎える可能性が大きい、⑤志賀原発にとどめを刺すたたかいを展開するためにもさらなる支援を!という趣旨で話させてもらった。

 

岩淵弁護団長からあいさつを受けた後、2014年度の活動報告・決算、2015年度方針・予算、新役員案を承認していただき、記念講演へ移る。

   

 
講師は2006年に金沢地裁裁判長として志賀2号機差止判決を出し、現在は滋賀県で弁護士として活動している井戸謙一氏。
3.11後、全国各地で精力的に講演もおこなっておられるが、石川県内だけは避けてきた井戸弁護士。
私にとってはようやく念願かなっての講師招聘である。
会場は原告・サポーターを中心に約300人の参加者でほぼ満席。
冒頭の自己紹介で、2002年の金沢地裁赴任前からの珠洲との縁について触れる。
珠洲原発に反対し、活動していた主婦・泉滋子さんの著書「鳥ではないから」を珠洲市の知人を介して読んでおられ、原発に反対する市民の思いに触れていたとのこと。
間接的であれ、珠洲のたたかいが稼働中の原発に対する初の差止判決につながったかと思うとちょっと感激。

   

講演の内容は①志賀2号機訴訟の想い出、②福島第一原発事故の衝撃、③司法は変わりうるうるか、の3点について。
元裁判官、そして現在は弁護士ということで、堅苦しい話を予想していた参加者も多かったかと思うが、井戸弁護士の人間性が随所に感じられる。
安倍政権の再稼働路線に対しては新しい原発安全神話と放射能安全神話を梃子にしていると一刀両断。
原子力ムラ追随だった司法が果たして変わりうるかという問いに対して①3.11によって専門家の仕事の内実が明らかになったこと①電力供給に不可欠だと思われていた原発が不要だと明らかになったこと(「国策」と言ってもその程度)、③世論の圧倒的な支持、④原発運転の可否は科学者依存ではなく裁判官が社会通念に従って正面から判断すべき事案へ、⑤司法の独立はまだ維持されている、このような理由から司法の転換、変化は期待できるとの見解を示す。
まさに志賀廃炉へ正念場の1年を迎えた原告団にとって、運動への希望と確信を得る講演となった。
講師の井戸弁護士、そしてすべての参加者の皆さん、そして事務局の皆さんに感謝。

以下、新聞記事を紹介。

  
       北陸中日(5月31日)

  
       北國(5月31日)


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