北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

第28回口頭弁論 裁判長は何もわかってなかった?!

2019-08-01 | 志賀原発廃炉訴訟


連日の猛暑が続く中、志賀原発を廃炉に!訴訟(金沢訴訟)の28回目となる口頭弁論が開かれる。
被告北電からは原子力規制委員会の審査会合の進捗状況を記載した上申書の提出が報告される。
続いて原告意見陳述、今回は富山の八尾町の山里で無農薬農業を営む和田美智子さん。
自らの生き方、暮らし方を通じて志賀原発廃炉への思いを熱く語る。
その後、弁護団からは3年経っても審査はほとんど進んでいない、いつまで待つつもりかと裁判長に質問が向けられるが、加島裁判長からは「規制委の判断を待つ方針は変わらない」との方針があらためて示される。
暖簾に腕押し、糠に釘、この裁判長がいる間は裁判は進まないと思いつつ、裁判長、原告弁護団、被告弁護団のやり取りを聞いているといきなり裁判長は「合議します」と述べ弁論は中断された。
「規制委の審査会合では、敷地内断層についての判断が(最終結論の)先に出ると認識してる」との被告弁護団の発言に「それはいつ?」「わからない」というやりとりの後の「合議」である。
敷地内断層の判断が先に出ること知らなかった?
案外早く結論が出たら判決を書かなきゃいけないぞと急に焦りだしたようにも見える。

「合議」の後、裁判長は(規制委の)断層評価はまとまったもの(文書)が出るのかと被告弁護団に質問する。
もしかして規制委が有識者会合の「評価書」のような文書を作成し、公表すると思ってた?
そのようなものが作成されることはない。
基本的には断層の活動性を否定しようと北電が提出した資料について、規制庁側が納得するかどうかだ。納得しなかったら「活動性否定できず」、納得したら「活断層は否定された」ということで次の課題(北電が提出した原子炉設置変更許可申請が新規制基準に適合しているかどうか)を検討していくことになる。
その間、規制庁側から様々な宿題が「コメント」として出されることもあるだろう。
様々なやりとりがあると予想されるが、基本的には北電提出資料と議事録から規制委の判断を理解していかなければならない。
被告弁護団が、規制委の審査会合がどのように進められるか説明するが、裁判長は全くわかってなかったようだ。
議事録から読み解くと言われても「我々に理解できるかどうか・・・」と急に困ったなぁという雰囲気の発言も漏れてくる。

加島裁判長は来春3月で移動すると見られている。
それまでに結審し、判決を書く気はないのだが、もし断層評価が早く出る、しかも裁判長が読み解くのが難しい内容で、となったらこりゃえらいこっちゃという雰囲気だった。

私はこの秋から始まる敷地内(陸域)の断層評価の結論がすぐに出るとは思はない。
加島裁判長の「心配」は杞憂だと思うが、いずれにしても規制委の審査の流れすらまったく知らずに「その結論を待つ」という方針を示してきた加島裁判長。
今日の弁論では図らずも「何もわかっていない裁判長」だということが明らかになった。
そんな裁判長の下、裁判が引き延ばされていることがなんとも歯がゆいところだ。

民事訴訟なのに規制委の判断を待ち続けるという根本的な間違いを指摘しつつ、富山訴訟との連携で、一日も早い結審を目指さなければならない。

次回は11月21日(木)午後1時10分から

富山訴訟の第一回口頭弁論は9月27日(金)午前11時から


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