北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

志賀原発差止訴訟 第6回口頭弁論

2013-09-30 | 志賀原発廃炉訴訟
 午後1時半から金沢地裁で「志賀原発を廃炉に!訴訟」第6回口頭弁論。

 
 原告・サポーターの皆さんと裁判所に向かう。

 新庁舎完成後の第4回、第5回の口頭弁論は裁判員裁判がおこなわれる一番大きな法廷だったが、今日は通常の大きさの法廷ということで、傍聴は抽選である。最近はコンピューターでランダムに番号を表示することが多いと思うが、今日は昔ながらの抽選の棒を引く。ここでなんと裁判所職員が、はずれの棒の数を入れ間違えるという前代未聞の珍事発生。結局外れた傍聴者も急きょ椅子が並べられ、傍聴可になり10分遅れで開廷。

 これはお粗末な話だが、腹立たしい裁判所の対応も。
 裁判員裁判の法廷は広いだけではなく、両側にモニターが設置されている。裁判は書面主義だが、原告の意見陳述や弁護士の主張の時にパワーポイントを使って説明し、裁判官、原告、被告、傍聴人がモニターを見ながら理解を深めることが可能である。時代も変わったものだなぁとこの間の口頭弁論に参加し感心してきたが、今日の法廷にはモニターは設置されていない。
 今日の第14準備書面は地震の基本的なメカニズムを説明する内容で、図やグラフなどがふんだんに盛り込まれている。
 原告側として、裁判官だけでなく傍聴人や被告も含め見てもらえるようにしたいと弁護士さんを通じて裁判所と交渉してきたが、結局モニターは3人の裁判官が見れる一台だけ。
 裁判所の見解は、モニターは裁判官が見るためのもので、裁判員裁判の法廷では結果的に原告、被告、傍聴人も見れるだけとのこと。法廷は新築で新しくなったが権威主義は変わらない。

 さて、今日の中身であるが、まず毎回続けている原告意見陳述は七尾市在住の角三外弘さん。自身の原発問題との関わりや志賀原発から約20キロの地域に住む立場から志賀原発の差止を訴えた。

 弁護団からは地震のメカニズムの説明。専門的な用語も飛び交い、手元のパワポの資料だけでは少し理解しづらかったか。

 今回は被告北陸電力からようやく反論が提出された。
 安全性ではなく原発の不要性を主張した原告の第6準備書面に対する反論が真っ先に出てくるとは驚きだが、その中身がもっと驚きである。今夏の猛暑も乗り切り、3年連続原発なしで夏を過ごし、冬も先般発表になった通り節電要請はなしである。安定供給の責任や電力供給義務も主張しているようだが、フクシマを観ての通り、原発依存が電力供給の危機を招いている現状を見ようとしない、まさに1昨日、中嶌哲演さんが指摘した原発必要性神話を電力会社自らがあおっているとしか思えない。
 S-1断層については、12月にまとめる予定の最終報告書までまってほしいとのこと。

 次回第7回口頭弁論は12月2日午後1時半~
 第8回は2月24日午後1時半からと決まった。


 終了後、場所を北陸会館5階ホールに移動し報告集会。


 報告集会であさいつ。
 S-1最終報告の延期について、従来から北電自ら認めてきた福浦断層2.7キロの範囲内で新たに露頭が見つかったとのこと。慎重を期して調査をするとの北電の弁。要するにいままで活断層であることは否定してきたが、現地踏査をほとんどやらず、変動地形・リニアメントで活動性を否定してきたということ。現地での確認は断層の北側の端近くを調べただけ。今回新たに見つかったという露頭は南側。これまでいかに慎重に調査をしてこなかったかをいみじくも露呈してしまったような話だ。
  


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