生きものウオッチャーにとって、歩道や車道に沿って設けられた柵は見逃せない(ついつい目が向く)ポイントです。頼成の森の花しょうぶ園の上部、車道に沿って設けられた擬木柵を横目で見ながら歩いていると、薄茶色の小さな蛾がとまっていました。
蛾は苦手な昆虫なので、今まではできるだけ避けてきました。似たような種類も多くて、「ガ(蛾)」で終わりでした。最近、名前を調べてみようという気に少しなってきています。今回の蛾も、目立った特徴がない色模様の小さいガで、苦戦しそうです。
見当がつかないので、とりあえずいつものようにウェブサイト『みんなで作る日本産蛾類図鑑V2』を開きます。合計80科、6021種 、画像は成虫4112種、幼虫672種のガ(蛾)が掲載されています。シャクガあたりではないかと思いますが、シャクガ科だけでも905種、成虫の画像は699枚もあります。そこで、亜科一覧で9の亜科からまずエダシャク亜科を選びました。この亜科でも339種、成虫296画像もあります。何事も勉強と暇にまかせて順番に一枚づつ写した写真と比べていきます。そしてなんとかたどりついたのが、シロトゲエダシャクです。♂の前翅長は20~23.5㎝、♀の体長は11~16㎝(前翅長2~3㎝で飛べません)、成虫の出現月は2下旬~3月中旬、山地では4月中旬から5月上旬でした。しかし絵合わせで同定に自信はないので、?付きです。
ウェブサイト『日本産フユシャク類WEB図鑑/シロトゲエダシャク』(2019/04/18)には、シロトゲエダシャクについて次のように説明されていました。「北海道から九州に至る本土域に普通。成虫は平地では2月から3月上旬に、山地では4月から5月にかけて出現する。配偶行動は比較的遅く、23時頃から2時頃にかけて見られる。食草も多数報告があり、平地にも山地にも産し、クヌギやコナラなどのある雑木林で見る事ができる。雄の翅は一様に白く、内横線、中横線、外横線は外縁と内縁で濃くなり、中央では薄い。雌は腹部下半分が白く、やや緑がかった黄褐色の、縮小した翅を持つ。同定は困難ではない。」
フユシャクなら、♀も探すのだったと後から思いましたが、後の祭りでした。
《擬木柵にとまっていたシロトゲエダシャク? 2019/04/16》
《擬木柵にとまっていたシロトゲエダシャク? 2019/04/16》
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