スズメの砂浴びは、「翼をバタつかせて」するものだと思っていました。ウェブサイト『野鳥の観察(5.体の手入れ)砂を浴びる』(平塚市博物館)にも、次のように説明されています。
「砂浴びは乾いた砂の中の窪みに座り、翼で砂をまきちらすようにして行われます。砂浴びには寄生虫や余分な脂などを除去する働きがあります。水浴びの場合と同じに、砂浴びの後には念入りな羽づくろいが行われます。」
私は、天気のよい日は毎日のようにスズメの砂浴びを眺めてきましたが、撮った連続写真を見ていると、翼で砂をまき散らしているようには、見えません。砂の中なので確認できませんが、ほとんど足で巻き上げているように思えます。
うまく纏められていませんが、私の推量する標準的なスズメの砂浴びの一連の動きは、次のようです。
① 適当な砂浴び場に降りる。
このとき、前に砂浴びした「すり鉢状の穴」があれば、そこを選ぶ。
《砂浴び場にできている「すり鉢状の穴」に降りて砂浴びを始めるスズメ 2024/11/16》
② 砂に腰を下ろし、羽を膨らませて穴(体と砂)が密閉されるような状態をつくり、高速で足を前後に(回転させながら?)動かして、砂を巻き上げ、体や羽などにたたきつける。
このとき、羽の裏側に効率的に砂を浴びるため、羽を広げることもある。
すり鉢状の穴は、砂のシャワー室で、足指は、向きも回転も微妙に調整できるシャワーヘッド、足の動きは水圧のようなものか?。
《砂に腰を下ろし、羽を膨らませて穴が密閉されるような状態をつくるスズメ 2024/12/12》
《砂を巻き上げ、体や羽などにたたきつけるスズメ 2024/12/12》
《砂を巻き上げ、体や羽などにたたきつけるスズメ 2024/12/12》
③ 砂を浴びにくい頭部は、頭を震わせながら砂の中に突っ込む。
《頭を震わせながら砂の中に突っ込むスズメ 2024/12/12》
④ しばらくの間、風呂に浸かるように気持ちよさそうに砂に浸かっていることがある。
《砂を浴びたあと風呂に浸かるように砂に浸かっているスズメ 2024/12/12》
⑤ 一連の動作が終わると、少し角度をずらして、同じような行動を繰り返す。
このことで、「すり鉢状の穴」ができてくる。
⑥ また、砂を浴びにくい箇所は、足で掻く。
《顔を足で掻くスズメ 2024/12/12》
⑦ 砂浴びが終わると、砂場から出て、羽繕いをする。
《砂浴びを終え、砂場から出て、鉢の縁にとまって羽繕いするスズメ 2024/11/16》