好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第2番 カイルベルト/バイエルン放送響

2015-08-10 21:56:05 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス
交響曲第2番

指揮…カイルベルト
演奏…バイエルン放送響
好み度…4.5(5点満点)

折り重なる弦が、木管が、金管が、清清しくも力強く、ときに浪々と、活き活きと旋律を謳う。
テンポは中庸の域で特に変わったこともしていないが、全編力強い快活さと情感を感じさせ、内声もそえものでなくしっかり響いて心地よい。
カイルベルトの情感込めた堂々としたさばきもとてもよいし、バイエルンが特有の清清しさと透明感は保ったままいつになく熱を帯びていて、結構すごい演奏になっている。
これだけ力感と熱さを感じさせつつ音が濁らず内声がしっかり分離しているのはこの楽団ならではだろうか。
第1楽章からライブならではの熱を伴って、透明感と力強さを併せもった響きは全開であり、かつ弦楽器での印象的な主題部分などとても情感豊かな響きである。
第2楽章も特に高・低の弦の、清清しくも力強く深い響きはなかなか聴かれないものの域であり、
第3楽章も力強く快活、終楽章は解放感すら伴う透明感ある力強さにあふれ、心地よく圧倒される思いである。フィナーレは少し速度を上げて熱く〆ている。
録音もよいし、熱い名演のようい思う。
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ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 ケーゲル/ドレスデンフィル

2015-08-10 21:49:35 | ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン
交響曲第5番「運命」

指揮…ケーゲル
演奏…ドレスデンフィル
好み度…4.5(5点満点)

日本公演でのライブ録音。
激しいとか、重厚とか、そういう種類の演奏ではなく、どこか響きに「神聖な」といった表現を感じる運命である。
ちょっと高音に寄った感のある録音とサントリーホールでの残響がそう感じさせるのだろうか。特に弦の響きが清らかで美しい。といって線の細い演奏ではない。
全体的にゆっくり目のテンポで、第1楽章から力強くも清らかな独特の雰囲気をつくり、第2楽章での情感豊かな謳い方、第3楽章での沈んだ趣でのホルンの響きもこの演奏ならではの雰囲気をつくっている。
そして終楽章は、冒頭のファンファーレは巨人がしっかり大地を踏みしめるかのような力強く、力一杯の感情たっぷりの謳い出しで始まり、その後の豊かな響きも印象的であり、尻すぼみになることなく、さらに燃焼度を上げてしっかりとこの独特な雰囲気をもった運命を〆ている。
特に上手いオケとか演奏とかではないと思うけど、力強い神聖とも感じられる独特の雰囲気に満ちた、これは名演なんだと思う。
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チャイコフスキー 交響曲第5番 シノーポリ/フィルハーモニア管

2015-08-10 21:44:59 | チャイコフスキー 交響曲第5番
チャイコフスキー
交響曲第5番

指揮…シノーポリ
演奏…フィルハーモニア管弦
好み度…4.5(5点満点)

その響きは、厚く弾力にあふれしなやかな、そんな印象の演奏である。
旋律はよく謳われ、厚いが重くなく開放的なオケの響きが、どこかふくよかで少しロマンチックな感を伴って、ロシア的というよりはヨーロッパ的な響きである。
第1楽章冒頭はスタイリッシュかつたたみかける迫力があってかなりかっこよいし、その後もしなやかな弾力を感じさせる強さで、それでいて明るい気品も漂わせながら、内声も豊かに活力あるチャイ5が展開されていく。
第2楽章も厚くどこか甘美な弦の歌が印象的、高揚部は輝くばかりですらある。終楽章も厚く華やかに締めくくられ、この曲を退屈させることなく聴かせてくれている。
弾力があってしなやかで明るく、どこかロマンチックという、この曲への1つのアプローチとして新鮮な感を受ける、全編この演奏にしかない雰囲気を持った、名演の1つではないかと思う。
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