好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

サン=サーンス ヴァイオリン協奏曲第2番 ヘルシャー/デルヴォー/ニューフィルハーモニア管

2015-08-04 22:15:20 | サン=サーンス
サン=サーンス
ヴァイオリン協奏曲第2番

ヴァイオリン…ヘルシャー
指揮…デルヴォー
演奏…ニューフィルハーモニア管弦楽団
好み度…5(5点満点)

この曲、私は名旋律に満ちた名曲だと思う。
第1楽章では、冒頭からそうだが明るく張りのある旋律とオーケストレーションが心地よく(特にこの曲では開放感のある金管の使い方が心地よい)、
第2楽章の一転、ハープに乗って奏される哀愁を帯びた調べや途中の狂おしいばかりの調べもサン=サーンスならではというかヴァイオリンならではというか、なかなか他にはないものだし、
第3楽章は第1楽章にも増して明るく開放感ある旋律とオーケストレーションが大変心地よい。
この盤では少し力の入ったヴァイオリンがこの若々しい曲に合っているし、オケのふくよかで透明感のある響きが秀逸。
名曲だと思うし、そしてこの盤は名曲だと思うけど他の盤を聴きたいと思わないほどの盤である。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 プレトニョフ/ロシア・ナショナル管

2015-08-02 22:42:25 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー
交響曲第4番

指揮…プレトニョフ
演奏…ロシア・ナショナル管
(1995年)
好み度…4(5点満点)

しっとり厚く美しい弦楽器が印象的な、少しほの暗い雰囲気と叙情味を湛えたチャイ4。
切り裂くような、あるいは空気を震撼させるような金管の響きはない。
終楽章のシンバルやティンパニですらかなり控えめである。迫力不足、といわれれば確かにそう。
でも、独特の雰囲気を持っていて、こんなチャイ4もいいかな、とも思う。
スヴェトラ等とは反対の意味でロシア的な雰囲気を感じるようでもあり、同じコンビの後年の録音よりはこちらをとる。
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ブラームス 交響曲第1番 ポシュナー/ブレーメンフィル

2015-08-01 21:26:06 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番

指揮…ポシュナー
演奏…ブレーメンフィル
好み度…3(5点満点)

CDの帯にこの1番の紹介として「金管はバリバリと、弦は弓いっぱいに弾かせてオケを存分に鳴らしまくります」とあるが、そういう盤ではない。
また「久々にドイツのオケらしい音を聴いたという、という気持ちに~」という文もあったが、これもどうか、というところ。
ライブではあるが、力感や野性味、あるいは温か味だったり、とはちがった方向の、むしろ抑制を効かせてよく統制のとれた、どちらかといえば細めの洗練された演奏の印象であり、
所謂一流どころのオケでは感じられない何かがあるかな、とも期待したがそういう意味では特に何もなかった、との感である。
ドイツのオケらしい音とは何を指すのかわからなくなったが、少なくとも重厚だったり渋みがあったりというよりはむしろ軽めの響きである。
第2楽章がちょっと綺麗だったのと、終楽章の主題の第1回の提示がちょっと雰囲気あったくらいかな。
悪い演奏ではないがこれくらいに普通に鳴らしている演奏なら数多ありそうな気もする、といった印象。
2番併録だが、こちらもそれなりに美しいが特にどうという感銘も受けない印象でした。
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チャイコフスキー 交響曲第5番 ロジェストヴェンスキー/BBC響

2015-08-01 21:21:19 | チャイコフスキー 交響曲第5番
チャイコフスキー
交響曲第5番

指揮…ロジェストヴェンスキー
演奏…BBC響
好み度…4.5(5点満点)

全編、弦も管も難しいこと抜きによく鳴った、内声も一体となった勢いと厚みと活力ある演奏。
第1楽章では飾らずときにたたみかけるような、粗削りながら活き活きした響きが心地よい。
第2楽章もストレートで厚い弦の響きでなかなかに聴かせるし、
終楽章も躍動感も感じさせフィナーレも弦楽器を中心に力強く爽快。活力あるこの演奏を最後にさらにエネルギー感を感じさせて〆ている。
この人は活きた大きな音を作るのがうまいなぁ、と思う。全体的にはテンポや処理は特に変わったことはしていないが、普通の演奏とはエネルギーが違うような印象を受ける。
録音がときに少し不安定なところが少々残念といえば残念ではあるが、
BBC響の荒削りで活力のある響きもあって、完成度とか大曲感とかとはちがったベクトルの、厚く爽快で活力に満ちた名演といえると思う。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 アシュケナージ/フィルハーモニア管

2015-08-01 21:11:13 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー
交響曲第4番

指揮…アシュケナージ
演奏…フィルハーモニア管弦
好み度…4.5(5点満点)

フィルハーモニア管の、厚みがあって力強く、かつ重くにごらない、といった独特の弦楽器が心地よく響き、
また、アシュケナージが伸びやかによく歌わせている。
特に小細工はなくストレートな心地よさがある。このオケの響きのせいだろうか、ほのかに情感も漂わせた響きである。
聴かせどころのホルンも雄弁だし、高揚部での弦楽器もにごらずよく鳴って胸のすくようである。
終楽章は、たがをはずしたようなエネルギーとか力感、というほどではないが、これも爽やかによく鳴って良演。
素直に爽快に、機能的だけでなくほのかにロシア的雰囲気も漂わせて、
高い水準でこの曲のよさが出ているとても優れた演奏と思う。
指揮者としてのアシュケナージもすごいな、と感じた1枚。
同じコンビでの5番、6番も後から聴いたが、こちらは美しく上手いが特に感銘なく、この4番が秀でているように思う。
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