2010年4月6日-1
絵画と音楽、視覚の分類
素直に考えると、
(とりわけ平面=2~3.0未満次元の、できれば1次元,つらには0次元の)
絵画=永遠の今。
一方、
音楽=空間、つまり物を振動させる→時間的に現象させる。
中間的なもの考えれば、
音楽的絵画=画面に律動的感覚が感じられる絵画
絵画的音楽=音列に色彩が感じられる音楽。たとえば、音色豊かな管弦楽曲。
布施(1988: 7-8)によれば、
一次視覚=(より)純粋な視覚に訴えるもの。見るだけの世界。写真で表わされる世界な近く、瞬間の光景を切り取ったもの。
二次視覚=共通感覚的な視覚に訴えるもの。目から 入ったきた情報以外の要素が加わったもの。幅をもった時間の感覚の世界。
である。
布施(1988: 25)は結論を先に示していて、それを改変し、例を加えて表にすると、
一次視覚 二次視覚
接近(空間の断片) 再構成された空間
瞬間(時間の断片) 永遠(律動的世界)
視覚的な効果 共通感覚的な効果
ありのままの現実(リアリズム) 観念的・象徴的な世界
例: ルネサンス以降からモネの絵 セザンヌの絵 (114頁を見よ)
布施が言うようには対立してはいないと思うので、特徴づければ、ということで理解しよう。
写真に、帰無仮説的出発点としての役割を当てるらしい。
分類カテゴリーを対立的に設ければ、作品を座標づけて、様々に位置づけすることができる(測定)。脳の機能から見た視覚効果についての分類カテゴリーとの関係はどうなのだろう。リアリズムも色々あるとのことだから、それのきちんとした分類一覧を提示してほしい。
[F]
布施英利.1988.9.脳の中の美術館.145pp.筑摩書房.[ISBN10 448087125X / 1,600円+税].