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絵画と音楽、視覚の分類

2010年04月06日 08時43分31秒 | 美術/絵画
2010年4月6日-1
絵画と音楽、視覚の分類

 素直に考えると、
 (とりわけ平面=2~3.0未満次元の、できれば1次元,つらには0次元の)
  絵画=永遠の今。
 一方、
  音楽=空間、つまり物を振動させる→時間的に現象させる。
 中間的なもの考えれば、
  音楽的絵画=画面に律動的感覚が感じられる絵画
  絵画的音楽=音列に色彩が感じられる音楽。たとえば、音色豊かな管弦楽曲。

 布施(1988: 7-8)によれば、
  一次視覚=(より)純粋な視覚に訴えるもの。見るだけの世界。写真で表わされる世界な近く、瞬間の光景を切り取ったもの。
  二次視覚=共通感覚的な視覚に訴えるもの。目から 入ったきた情報以外の要素が加わったもの。幅をもった時間の感覚の世界。
である。

 布施(1988: 25)は結論を先に示していて、それを改変し、例を加えて表にすると、

     一次視覚            二次視覚
     接近(空間の断片)       再構成された空間
     瞬間(時間の断片)       永遠(律動的世界)
     視覚的な効果          共通感覚的な効果
     ありのままの現実(リアリズム) 観念的・象徴的な世界
  例: ルネサンス以降からモネの絵   セザンヌの絵     (114頁を見よ)

 布施が言うようには対立してはいないと思うので、特徴づければ、ということで理解しよう。
 写真に、帰無仮説的出発点としての役割を当てるらしい。

 分類カテゴリーを対立的に設ければ、作品を座標づけて、様々に位置づけすることができる(測定)。脳の機能から見た視覚効果についての分類カテゴリーとの関係はどうなのだろう。リアリズムも色々あるとのことだから、それのきちんとした分類一覧を提示してほしい。

[F]
布施英利.1988.9.脳の中の美術館.145pp.筑摩書房.[ISBN10 448087125X / 1,600円+税].