生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

絵画展案内:Katsu Ishida「個展、かもしれない」

2010年05月27日 19時00分11秒 | 美術/絵画
2010年5月27日-4
絵画展案内:Katsu Ishida「個展、かもしれない」




 特注の和紙に主に墨を使った平面作品。
 作者は、今年の国展に初出品初入選。同時期開催の国展関西巡回展/大阪市美術館にも出品。


◇ Katsu Ishida「個展、かもしれない」

・会期 2010年6月8日(火)~6月13日(日)[会期中無休]
・時間 11:00~19:00 (最終日の13日は17:00まで)
・会場 海岸通ギャラリー・CASO D室 (CASOの読み方は、カソ)
    (大阪市港区海岸通二丁目7-23)
・作品 平面
CASO展示案内

ニッチと生息場所/タクソン

2010年05月27日 16時14分26秒 | 生態学
2010年5月27日-3
ニッチと生息場所/タクソン

 Bennett (2010: 12-13)を、分析するために試訳する。

  「6. 種、ニッチ、生息場所

 環境という概念は、なんら特定の生活形life formに言及せずとも使うことができるが、「生息場所」という用語は典型的には、生き物と密接に関係する世界の側面〔様相aspects〕に言及して使われる。よって、生息場所についての意味論を説明する試みの前に、種と生物体の本性natureを、まず検討しよう。特に、それら〔諸種と諸生物体〕と環境諸条件との相互作用を統御するgovern諸特徴に焦点を当てつつ検討しよう。
 最も確立されたアプローチは、ニッチ理論[Hutchinson 1957; Vandermeer 1972]である。そこでは、或る種のニッチは、環境諸パラメータの空間における超容積hyper-volumeとしてモデル化される。これは、或る種が生存する(または繁栄する)ことのできる可能的条件の空間を表わす。ニッチを特徴づけるために使われるパラメータは、捕食や時間的行動パターンといった複雑な要因を含むかもしれない。しかし、多くの有意義なパラメータは、なんらかの物理的測定(たとえば温度)の許容し得る範囲によって表わされ得る、環境の性質に関係している。われわれの枠組み内では、このようなパラメータで表わされるニッチは、述語の連言として表わされ得る。そしてそれは、(例の粒度問題〔granularity issues〕はうっちゃっとくとして)地理的領域の各点で評価することができる。

6.1 「潜在的生息場所」の形式的指定 Formal Specification of 'Potential Habitat'

 種sに対する環境的ニッチの制約は、地理点の述語 Niche_pred s(p) によって特定されると仮定しよう(また、捕食といった他の要因は無視する)。すると、4.3節での定義を使えば、種が潜在的に住むことができるだろう地理的領域は、
   potential_habitat(s) = tsspp-p (Niche_pred-s(p))。
   〔-pや-sは、-の直前の文字にかかる、pやsの下つき文字であることの代用である〕

 これを、種sの_生息場所_を形式的に規定する一つの可能なやり方だとみなすことができる。この様態 modeの指定によれば、一つの生息場所は、(5.4節での意味での)_総括的環境_の一つの型である〔a habitat is a type of _global environment_〕。そこでは、定義する述語は、種のニッチ・パタラメータの諸制約から導き出される。しかし、「生息場所」は、様態 modeの多義性によって深く影響されていること、を理解しなければならない。というわけで、これは、生息場所を定義することの、いくつかの自然的に相関する、しかし論理的には別個のやり方なのである。」

 次の節は、「6.2 生息場所の様態 mode」である。

[B]
Bennett, B. 2010. Foundations for an ontology of environment and habitat. 21pp. www.comp.leeds.ac.uk/qsr/pub/fois-10.pdf.

ニッチ(生態的地位)/Hull

2010年05月27日 15時53分16秒 | 生態学
2010年5月27日-2
ニッチ(生態的地位)/Hull

Hull, D. 1978. A matter of individuality. Philosophy of Science 45: 335-360. [p. 200により引用]

"An ecological niche is a relation between a particular species and key environment variables. A different species in conjunction with the same environmental variables could define quite a different niche. "

  「一つの生態〔学〕的ニッチは、特定種と鍵的環境変数のあいだの一つの関係である。同一の環境変数と結びついている異なる種は、かなり異なるニッチの範囲を定めることができるだろう。」(試訳)

 種は物の総称か構築体であり、鍵となる環境変数は構築体である。この両者の関係となると、、、。ここでの種とは、種に属する生物体のいくつかを指すのか。生物体の振る舞いまたは恒常的性質と、生物体が存在している周囲の環境変数との関係なのだろうか。
 しかし趣旨は、両者(種生物体とその環境の諸条件)が特定の時と所、あるいは大雑把にすればかなり幅広い時と所、において適合しているかどうか、を問題とするということだろう。これは一見もっともに見えるが、実践的には難儀なことになる。たとえば、

三位一体/暗黒物質

2010年05月27日 08時02分35秒 | 生命生物生活哲学
2010年5月27日-1
三位一体/暗黒物質

 Trinityは、マトリックス〔メイトリックス Matrix〕という映画に出演している女性である(「出演」というのは、少なくともの話である。どの空間が実在するrealのかがわからないので。見え、あるいは現われという言い方にはすでに、隠れたもののほうが実在するrealもの、あるいは実在的realisticなものという含みがあるように受け取れる。→浴槽のなかの脳。内部にいる限り、外部についてはわからない。そもそも、外部があるのかどうか、したがってこの世界を内部と言っていいのかどうか、わからない。境界についても同様。裂け目とは、外部の内部への現われである(と解釈することができよう)。結局、作用の違いでもって判定するほかない。違うかどうかは、考え方や理論体系に依存する)。
 糸山浩司 2010.素粒子物理学に於ける対称性の自発的破れ.科学基礎論研究 37: 87-94.
の31頁右欄の図は、力、場(環境)、粒子(素材)が三位一体だと表示している。
  「場は……、空間の各点に分布して、時々刻々とその大きさと向きを変える矢印(風向計みたいなもの)だと思ってください。環境を記述する場という量は、たとえ空っぽな空間であっても必要であることが判明しいます。
 電場ベクトルや磁場ベクトルは素材により作られ、あるいはお互いに影響を及ぼしあい光の波(電磁波)を作り出します。粒子の座標と、電場ベクトルや磁場ベクトルの引数の付き方の違いに注意してください。
 力学と電磁気学は三位一体となり、お互いがお互いを規定していきます。」(糸山浩司 2010: 31R)。

 図では、一方向の矢印が、力、場(環境)、粒子(素材)の三つを、全体として円環的に繋いでいる。どうも三つ巴といったところを、三位一体という表現で意味しているような気がする。それとも、それらの三つは、そう見えているだけで、実は、あるいは本質的には、同一であるという、一般的なことを言っているのか。あるいは両方を意図しているのか。物理学で、三位一体という語はどの程度使われているのだろうか。

 さてもし、父と子と聖霊が一体であるとする教理になぞらえているとすると、どれがどれに対応するのか? といっても、父と子と聖霊て、なんなのかがわからないが。三神一体:ブラフマー(創造)、シヴァ(破壊)、ヴィシュヌ(維持)。三位一体と三神一体は、世界の成り立ちについての異なる考え方なのか?
 
 dark matterやdark energy。もしそのようなものが実在し、宇宙の大部分を構成しているとすると、物質構成的説明としては、量で評価して、ほとんどわかっていないということになる。
 気。Wilhelm Reichのorgone工学。など、など。