Lou Takes Off/Lou Donaldson
(Blue Note BST81591)
1957年、冷戦時代のソ連(現ロシア)、米国の間で行われていた宇宙開発の火ぶたを切ったソ連の人類初の無人人工衛星がスプートニク1号です。米国は人工衛星を宇宙に送ることでロシアに完全に遅れをとった訳で、当時米国が科学技術の分野で最先端であるという意識を根底から覆された格好で、国内にはスプートニク・ショックという言葉も生まれたと言います。この影響で翌年NASAが設立された話はあまりにも有名?ですよね。ジャズ界でもおそらくこのニュースは関心事のひとつだったのでしょうね。本日アップのLou Donaldsonのロケットカバーはあまりにも有名ですよね。
録音はスプートニクが発射されてから約2ヶ月の57年12月です。カバーにSputnikを軌道に運んだR-7型ロケットが掲げられ、A-1に"Sputnik"というタイトル曲が収録されています。メンバーはフロントがDnald Byrd(tp), Curtis Fuller(tb), Lou Donaldson(as), リズムにSonny Clark(p), George Joyner(b), Art Taylor(ds)という3管編成のセクステットです。A-1から、メンバー全員の快演が聞かれますが、この時期のクラークの好調さには目を見張るものが有りますね。日本でも人気を2分する(ちょっとオーバーか?)ケリーとは異なりやや陰のアル、丸いトーンでスィンギーに弾きまくるクラークが最高ですね。B-1のblues numberやGillespieのGroovin' Highも快演ですよね。
57年10月(奇しくも67camperが生まれた月です!)に打ち上げられたSputnikが余程の関心事であったことを物語るアルバムですね。所有盤はUAの青白ラベルで、確か新潟石丸電気で¥1780で新品で購入したものです。オリジナルなんて頭になかったよなぁ・・・。