The Music Of Mr.Jobim/Sylvia Telles
(Elenco MEV5)
(Elenco MEV5)
久々にボッサを行きましょう!ボッサは1960年代にアメリカ上陸を果たしますが、当時の女性ボッサボーカルの草分けであるSylvia Tellesの存在は忘れることができません。最も日本ではボサノバの女性シンガーではアストラッド・ジルベルトが例のゲッツを含むイパネマの娘のおかげで最も有名なシンガーなんでしょうが、このシルビアはエレンコレーベルの設立者であるAloysio De Oliveiraのワイフでもあった訳ですし、DINDIの愛称も彼女に与えられたものであることを考えると彼女の存在の大きさを再認識せざるを得ませんよね。今まで既に3枚のアルバムをアップしていますが、今回はトム・ジョビンことアントニオ・カルロス・ジョビンの曲ばかりを収録したエレンコ盤をアップしますね。
相変わらず、このエレンコのカバーのセンスの良さには脱帽です。このアルバムも例に漏れずブラック&ホワイトのカバーフォトの素晴らしさは特筆もので、ボッサのアンニュイな印象と熱いブラジルインディーズの香りを伝えるGOOD COVERですよね。シルビアのチャーミングなシルキーボイスに乗せてうたわれるジョビンの佳曲、一聴すればボッサファンはもちろんのことボーカル好きにははずせないアルバムになること請け合いです。Dreamer, Once I Loved, Useless Landscape, Corcovado, Insensitive, Bonitaそして前述のDindiとメロディの美しさはジョビンならではですね。ボッサの名曲についてはジョビン抜きでは語ることは出来ませんね。ほとんどの名盤のライナーノートのどこかに彼の名を見つけることができると言っても過言ではないですよね。

Sylvia Telles Sings The Wonderful Songs Of Antonio Carlos Jobim
(Kapp KL-1451)
トップの画像はエレンコ盤のカバーですが、アメリカではKAPPから発売されています。曲順も異なり、別カバーですがこのカバーもなかなか秀逸ですね。エレンコ盤、KAPP盤ともにモノラル盤です。当時、ほとんどの盤が米国/ブラジルの両方で発売されており、ボッサがアメリカを席巻した様子が手に取るようにわかりますよね。